研究課題/領域番号 |
20KK0298
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研究種目 |
国際共同研究加速基金(国際共同研究強化(A))
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分08020:社会福祉学関連
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研究機関 | 熊本大学 |
研究代表者 |
高岸 幸弘 熊本大学, 大学院人文社会科学研究部(文), 准教授 (00635170)
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研究期間 (年度) |
2021 – 2023
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
7,280千円 (直接経費: 5,600千円、間接経費: 1,680千円)
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キーワード | staff training / child welfare facility / sexual behaviors / children and youths / スタッフトレーニング / 性的問題行動 / CORE / 児童福祉 / 児童福祉施設 / 子どもの性的問題行動 / 混合研究デザイン / カナダ / 性問題 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究は、申請者が基課題で開発した、児童間で生じた性問題の介入のためのスタッフトレーニングプログラムに、カナダ・サイモンフレーザー大学で開発され効果が認められている、基礎的対人援助スキルトレーニングプログラム(CORE)を、その土台として加えることによって、より効果的な性問題への介入が可能となることを検証するものである。 基課題で開発した性問題のスタッフトレーニングは、その開発と実施の過程で基礎的な対人援助スキルの育成の必要性が浮き彫りとなった。そのため、スタッフトレーニングとして効果が立証されているCOREとプログラムを接続し、トレーニング効果のエビデンスを確立しようとするものである。
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研究成果の概要 |
児童福祉領域で働くケアワーカーは、子どもの性的行動や性的問題行動に直面することがしばしばあるものの、その対応のためのスキルを身につける場は限られていることに注目し、子どもの性的問題行動を含む性的行動に対処するためのスタッフトレーニングの開発を行った。また、ケアワーカーとしての基礎的なスキルトレーニングを実施しておくことで、より高いトレーニング効果が期待されると考え、カナダで基礎トレーニングとして開発・実施されているCOREと、本研究課題で開発した性的行動対処トレーニングを接続して検証した。トレーニングを受講したケアワーカーのフィードバックの分析から、その効果が認められた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究の目的は、児童福祉領域で働く多くのケアワーカーが直面する、子どもの性的行動や性的問題行動に適切に対応するためのスキルトレーニングを開発することであった。トレーニング内容を具体化することができたことのほか、子どもの性的行動の対処の困難さは文化横断的に認められることも明らかになった。このことにより、児童福祉領域で働くケアワーカーのストレス対処という課題の介入のための基礎データも得ることができた。性的行動に特化したスタッフトレーニングは、児童福祉領域だけでなく教育や医療など、領域横断的な適用可能性も示唆されているため、子どもに関わる多くの専門家の学びの場を提供することが可能となった。
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