研究課題/領域番号 |
20KK0358
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研究種目 |
国際共同研究加速基金(国際共同研究強化(A))
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分59020:スポーツ科学関連
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研究機関 | 立命館大学 |
研究代表者 |
福谷 充輝 立命館大学, スポーツ健康科学部, 講師 (80722644)
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研究期間 (年度) |
2021 – 2023
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
14,040千円 (直接経費: 10,800千円、間接経費: 3,240千円)
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キーワード | ミオシン / アクチン / ミオシン制御軽鎖 / 蛍光標識 / super relaxed state |
研究開始時の研究の概要 |
近年、「アクチン側だけではなくミオシン側にも筋収縮制御機構がある」という新知見が発表された。これは、ミオシンフィラメントにメカニカルストレスが加わると、ミオシンヘッドがアクチンに近づくような構造変化が起こり、この構造変化したミオシンヘッドのみがアクチンと結合できるというものである。この構造変化が、「反動動作による筋力増強」という現象に関わっている可能性がありため、反動動作中のミオシンヘッドの形状変化を計測する。
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研究成果の概要 |
近年、ミオシンには、アクチンと相互作用可能なON状態と相互作用できないOFF状態が存在することが提唱された。このON状態とOFF状態の切り替えはミオシンフィラメントへのメカニカルストレスがトリガーとなっていることが示唆されている。そのため、伸張性収縮の後に短縮性収縮を行うと短縮性収縮時の筋力増大が起こるというstretch-shortening cycleは、ミオシンのON状態への移行が関与している可能性がある。そこでミオシン制御軽鎖に方位情報を含む蛍光標識を貼付し伸張性収縮時のミオシンヘッドの角度情報を計測したところ、伸張性収縮によってより多くのミオシンヘッドがON状態になることが分かった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
従来、筋収縮はカルシウムイオンによりアクチン側の抑制が解かれることで生じると考えられていたが、近年、ミオシン側にも制御機構があり、物理的にアクチンと結合可能なON状態と結合できないOFF状態が存在することが提唱された。本研究はこの新規の筋収縮制御機構が、反動動作による筋力増強にも関与しているのではないかと考え、筋細胞を対象として反動動作を模した動作を行っている時に、ミオシン制御軽鎖に貼付した蛍光標識からミオシンヘッドの角度を計測した。その結果、反動動作(伸張性収縮)によってより多くのミオシンヘッドがONになるというデータが得られ、この機構も反動動作による筋力増強に貢献していることが示唆された。
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