研究課題/領域番号 |
20KK0369
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研究種目 |
国際共同研究加速基金(国際共同研究強化(A))
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分59010:リハビリテーション科学関連
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研究機関 | 大分大学 |
研究代表者 |
菅田 陽怜 大分大学, 福祉健康科学部, 准教授 (30721500)
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研究期間 (年度) |
2021 – 2023
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
14,170千円 (直接経費: 10,900千円、間接経費: 3,270千円)
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キーワード | Rapid Consolidation / Motor Learning / Functional Connectivity / Magnetoencephalography / オフライン運動学習 / 脳磁図 / コンソリデーション / Motor learning / Consolidation |
研究開始時の研究の概要 |
経頭蓋交流電気刺激法(tACS)による一次運動野刺激が運動機能を一過性に向上させるという報告がある。このtACSによって片麻痺患者の運動学習能力を外的に制御し、リハビリの効果を最大限に引き出すことができれば、より高い生活の質(QOL)を獲得することができる。そこで、本国際共同研究では、tACSによる運動学習能力の外的制御を可能にするための戦略的基礎実験を行い、普遍的な運動学習における脳内機構の解明に挑戦する。また、本国際共同研究を通して研究者としてのネットワークを国際的に構築することで基課題を更に発展させ、運動学習能力の外的制御による新たな神経リハビリ戦略の創出へとつなげる。
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研究実績の概要 |
2022年10月より、米国国立衛生研究所(National Institude of Health; NIH)内、神経疾患・脳卒中研究所(National Institute of Neurological Discorders and Stroke; NINDS)、大脳皮質・神経リハビリテーション部門(Human Cortical Physiology and Neurorehabilitation Section)のSenior InvestigatorであるLeonardo G. Cohen博士の研究室に所属し、研究を開始した。Cohen博士と研究テーマについて検討した結果、運動学習、特に運動と運動の間の休息期間に生じる「オフライン運動学習」に関連する脳内ネットワークについて明らかにすることが研究テーマとなった。 解析では、学習の超早期に生じる「マイクロオフライン学習」中の脳活動に着目し、脳磁図を用いた全脳ネットワーク解析(whole brain functional connectivity analysis)をおこなった。大脳深部構造や小脳を含めた脳機能の貢献を調べるために、大脳深部構造や小脳を含めた脳Volumeデータを用いて全脳ネットワーク解析を実施した。 その結果、大脳深部構造が特にマイクロオフライン学習において重要な役割を担っている可能性を見出した。また、大脳深部構造のネットワークデータ用いることで、マイクロオフライン学習の良否を高い確率で推定できることも示された。 現在は、本結果に対するDiscussionをCohen博士および研究室のメンバーと開始しており、さらなる解析の必要性の有無についての検討を行っている。今後、データの取りまとめが完了次第、論文作成に移行する予定である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
留学後、直ちに実験プロトコールへ登録を完了した。それにより、早い段階で実験データへのアクセスが可能となり、早い段階でマイクロオフラインに関わる脳磁図データの解析を開始できたため。
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今後の研究の推進方策 |
マイクロオフライン学習に関わる脳磁図データ解析ならびにデータの取りまとめが完了次第、論文作成に移行する予定である。
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