配分額 *注記 |
30,290千円 (直接経費: 23,300千円、間接経費: 6,990千円)
2011年度: 9,750千円 (直接経費: 7,500千円、間接経費: 2,250千円)
2010年度: 9,750千円 (直接経費: 7,500千円、間接経費: 2,250千円)
2009年度: 10,790千円 (直接経費: 8,300千円、間接経費: 2,490千円)
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研究概要 |
最近,細胞内のMolecular Crowdingが蛋白質動態に及ぼす影響が議論され始めており,蛋白質の機能を理解するためには,生細胞中での詳細な「その場観察」が必須であると考えられるようになって来た.その手段としてin-cell NMRが注目されている. 本研究では,進化しつつあるin-cell NMR測定技術の次の大きな目標として,「真核細胞」における蛋白質の立体構造解析を可能にする方法論的研究・開発を行う.蛋白質が実際に機能している場である生きた真核細胞における世界初の蛋白質分子の立体構造決定を目指し,in-cell NMRを用いた新しい解析手法の開発研究を行うことを目的とする. H22年度の研究実績は以下の通りである.分裂酵母のin-cell NMRについては,分裂酵母内在の蛋白質Hsp9について,予備的なin-cell NMR測定とin vivoでのNMR解析を行った.培養昆虫細胞Sf9のin-cell NMRについては,連鎖球菌protein G B1ドメイン(GB1)と高度好熱菌TTHA1718の発現系を作成し,Sf9における良好な蛋白質発現を達成した.このうちGB1については,in-cell NMRを用いて良好な^1H-^<15>N HSQCスペクトルを得ることに成功した.真核細胞内で発現させた蛋白質のin-cell NMR測定例としては世界初となる.HeLa細胞の系では,TTHA1718を用いて,細胞内蛋白質の詳細な解析のために必要な3D triple- resonance NMR測定のための予備的なin-cell NMR測定を行い,良好な結果を得た.
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