配分額 *注記 |
28,600千円 (直接経費: 22,000千円、間接経費: 6,600千円)
2011年度: 11,830千円 (直接経費: 9,100千円、間接経費: 2,730千円)
2010年度: 7,540千円 (直接経費: 5,800千円、間接経費: 1,740千円)
2009年度: 9,230千円 (直接経費: 7,100千円、間接経費: 2,130千円)
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研究概要 |
1.PVP保護金クラスターの酸化触媒活性のサイズ効果の解明 我々は以前PVP保護金クラスターが空気酸化反応の触媒として作用し,その触媒活性が5nmを境として出現し,サイズの減少とともに徐々に上昇することを報告した.原子レベルでのサイズ効果を解明するために,通常のバッチ法とマイクロ混合法で合成した4種類の金クラスター試料のサイズ分布を,マトリックス支援レーザー脱離イオン化質量分析法によって評価した.アルコールの空気酸化反応に対する触媒活性を評価し質量分析の結果と比較することによって,70量体付近に明確な閾サイズが存在することを初めて見いだした。この結果は,金クラスターからの電位移動によって酸素分子が活性化されるという反応機構を支持している. 2.気相の金属クラスターの電子構造と酸素との反応性 気相金属クラスターによる酸素分子の活性化過程を調べるための装置開発を行った.レーザー蒸発法によるクラスター発生源の直後に温度が可変のガスセルを設置し,アルミニウムクラスターを使って装置の性能を確認した.セルを冷却することで,初めて酸素分子の付加体の検出に成功した,さらに,(1)クラスター生成量を増大させるために,マグネトロンスパッタクラスター発生源の設計と設置・調整,および(2)生成物の構造を解明するために光電子分光装置の立ち上げ・調整を行った.(1)については,アルミニウムクラスターの生成を透過型電子顕微鏡で確認した.(2)については,ハロゲン負イオン原子を使って動作を確認した.
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