研究課題/領域番号 |
21245013
|
研究種目 |
基盤研究(A)
|
配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
無機化学
|
研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
塩谷 光彦 東京大学, 大学院・理学系研究科, 教授 (60187333)
|
研究期間 (年度) |
2009
|
研究課題ステータス |
完了 (2009年度)
|
配分額 *注記 |
20,280千円 (直接経費: 15,600千円、間接経費: 4,680千円)
2009年度: 20,280千円 (直接経費: 15,600千円、間接経費: 4,680千円)
|
キーワード | 超分子 / 金属錯体 / 金属配列プログラミング / 分子機械 / ナノカプセル / 自己組織化 / 人工DNA / 人工ペプチド |
研究概要 |
本研究は、自己集合情報を内包した有機分子を用いて、10nmスケールの多成分系超分子の構築法を確立し、これらを「プログラミング」・「変換」・「連動」をキーワードとして、「エネルギー受容」・「運動変換・伝搬」・「物質変換・輸送」等の複合機能を含む超分子連携システムに発展させることを目的として行った。具体的には、金属イオンが誘起する新しい人工生体高分子の構造モチーフと金属配列プログラミング、分子ボールベアリングを用いた分子クランクの合成、大環状Pd(II)三核錯体の自己集合化、動的ナノカプセルの機能化などを進めた。今回特筆すべき成果は、大環状ポリアミンを用いたPd(II)三核錯体およびAg(I)四核錯体が両親媒性構造を有し、それぞれ30-100nmサイズのベシクルやチューブ構造を溶液内で形成したことである。これらの自己集合体は、固体表面上のAFM観察や、動的光散乱(DLS)法によるサイズ(分布)測定などにより評価された。巨大分子(例えば、タンパク質やDNA)包接や空間特異的反応、あるいは内部空間と外部との化学的コミュニケーションシステムの構築が可能になるかもしれない。また、3nmサイズの金属錯体型ナノカプセルを鋳型として、通常合成が極めて困難な3次元有機ナノカプセルを構築する方法も確立した。この新手法は、3次元構造をもつナノサイズの有機分子の新しい構築法として、国内外から注目されている。
|