研究課題/領域番号 |
21300302
|
研究種目 |
基盤研究(B)
|
配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
教育工学
|
研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
山内 祐平 東京大学, 大学院・情報学環, 准教授 (50252565)
|
研究分担者 |
山田 政寛 金沢大学, 大学教育開発支援センター, 准教授 (10466831)
松河 秀哉 大阪大学, 大学教育実践センター, 助教 (50379111)
北村 智 東京経済大学, コミュニケーション学部, 講師 (40511960)
|
研究期間 (年度) |
2009 – 2011
|
研究課題ステータス |
完了 (2011年度)
|
配分額 *注記 |
19,370千円 (直接経費: 14,900千円、間接経費: 4,470千円)
2011年度: 4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2010年度: 5,070千円 (直接経費: 3,900千円、間接経費: 1,170千円)
2009年度: 10,140千円 (直接経費: 7,800千円、間接経費: 2,340千円)
|
キーワード | 分散協調教育システム / 社会的支援 / 認知的支援 / 適正処遇 / 自己調整学習 / 認知的学習方略 / 「井の中の蛙」効果 / 英語学習 / 学業的自己概念 / 学習環境デザイン / 推薦システム / 学習方略 / 学習支援 |
研究概要 |
本研究では英語学習者が継続的なオンライン学習を行うことができる、自己調整学習支援機能を適正処遇、社会的支援・認知的支援の観点から行う、オンライン英語学習環境を構築し、評価を行った。社会的支援では「井の中の蛙」効果を援用した協調学習システムの開発を行った。適正処遇の観点では、学習者の文脈に合わせて適正処遇を行うための学習支援技術として、協調フィルタリング技術に着目した。協調フィルタリング技術を用いたオンライン英語学習環境の運用実践データを分析することで、オンライン英語学習環境における適性処遇の支援技術としての協調フィルタリング技術の可能性を検討した。社会的・認知的支援については「井の中の蛙」効果と学習における認知学習方略機能の開発を行った。「井の中の蛙」効果とは学業的自己概念を活用した効果である。学業的自己概念は人が自分自身に抱く学業的能力の自己知識・自己像であるが、それは自身が所属するクラス等のグループメンバーの能力との社会的比較によって肯定的にも否定的にも形成される。社会的比較によってもたらされる学業的自己概念の効果のことを「井の中の蛙」効果と言う。認知的支援では、線引き、引いた線の上にコメントを添付するアノテーション機能、コメントしたいマーカー部分の関連づけを行うといった認知的方略の支援機能を開発した。以上を評価した結果、協調フィルタリングについては興味・関心という観点から学習者に適合度の高い英語学習教材を推薦することは、必ず高い直接的な学習効果をもたらすとは言いがたい。また、学習の負担感の軽減につながるとも言いがたい。しかしながら、興味・関心という観点から学習者に適合性の高い英語学習教材を推薦することは、学習方法の理解という点でポジティブな効果をもつ可能性があることが示された。社会的支援・認知的支援については、認知的学習方略について効果が多少見られたものの、社会的支援については有意な結果が見られなかった。
|