研究課題/領域番号 |
21340106
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
物性Ⅱ
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研究機関 | 名古屋大学 (2010-2011) 早稲田大学 (2009) |
研究代表者 |
寺崎 一郎 名古屋大学, 理学研究科, 教授 (30227508)
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連携研究者 |
小林 航 筑波大学, 助教 (70434313)
勝藤 拓郎 早稲田大学, 理工学術院, 教授 (00272386)
森 初果 東京大学, 物性研究所, 教授 (00334342)
森 健彦 東京工業大学, 理工学研究科, 教授 (60174372)
野上 由夫 岡山大学, 自然科学研究科, 教授 (10202251)
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研究期間 (年度) |
2009 – 2011
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研究課題ステータス |
完了 (2011年度)
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配分額 *注記 |
17,550千円 (直接経費: 13,500千円、間接経費: 4,050千円)
2011年度: 5,070千円 (直接経費: 3,900千円、間接経費: 1,170千円)
2010年度: 5,070千円 (直接経費: 3,900千円、間接経費: 1,170千円)
2009年度: 7,410千円 (直接経費: 5,700千円、間接経費: 1,710千円)
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キーワード | 強相関系 / 強相関電子 / 電荷秩序 / 巨大応答 / 不均一分布 / グラス相 / 本質的不均一 / 有機導体 / 遷移金属酸化物 / 非平衡状態 |
研究概要 |
電子間の相互作用の競合によって生じる電子相のひとつに電荷秩序と呼ばれる状態がある。これは隣接サイト間の電子間斥力の異方性によって、ことなるパターンで伝導電子が整列する現象であり、しばしば競合・共存し、異なる相に属する電荷秩序ドメインがガラス状に乱れて共存し凍結することがある。本研究代表者は、これを電荷クラスターグラスと呼び、その電子相の創製と制御を試みた。その結果、(1)θ-(BEDT-TTF) 2RbZn(SCN) 4の急冷相において、電荷クラスターグラス相を制御し、非線形伝道現象を生じさせることに成功した。(2)κ-(BEDT-TTF) 2Cu2(CN) 3において、異常な誘電分散を発見し、これが二量体分子内部で電荷が不均一化することによって生じる(反)強誘電相のクラスターグラスによるものであることを議論した。(3)β-(meso-DMBEDT-TTF) 2PF6において、ダイマーモット絶縁体相と電荷秩序相のクラスターグラス状態を赤外顕微イメージングで見出した。これらの成果は、当初予測した電荷秩序同士のガラス状態という概念を超えて、強相関系における相競合状態として普遍的な特徴を有していることがわかった。
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