配分額 *注記 |
17,160千円 (直接経費: 13,200千円、間接経費: 3,960千円)
2011年度: 2,340千円 (直接経費: 1,800千円、間接経費: 540千円)
2010年度: 2,730千円 (直接経費: 2,100千円、間接経費: 630千円)
2009年度: 12,090千円 (直接経費: 9,300千円、間接経費: 2,790千円)
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研究概要 |
本研究は,従来の打音法の作業効率の改善を目的として開発された回転式打音検査法の診断メカニズムについて調べるとともに,打音データの有効な信号処理およびそれを用いた欠陥状態の評価法について,供試体実験および既設橋梁に関する計測データを用いて検討したもので,以下の成果を得た. 1)欠陥の有無が打音に与える影響を検討した結果,欠陥を有する場合には打音の音圧が増大し,音圧の減衰性が低下する傾向があることが確認された。周波数特性は,健全な場合に対する欠陥の場合の音圧スペクトルの割合を表す音圧スペクトル比を求めることで,欠陥の有無による相違を明確にできることから,これらの特性が欠陥の有無・状態を判別する特徴量となりうることが認められた。 2)上記Ll)で示した特徴量(打撃力に対する最大音圧比,打音継続時間)を用いて供試体実験および既設橋梁試験データを評価した結果,従来のテストハンマー法よりも回転式打音法の方が欠陥の検出率が高いことが確認された. 3)音圧の実効値で正規化した周波数スペクトルを用いた自己組織化マップ(SOM)を作成することにより,内部空隙を有する欠陥の大きさについて識別可能であることがわかった. 4)時間一周波数解析を行って周波数特性の時間変化を考慮すれば,音圧情報だけでは識別が困難な欠陥状態についても識別できる可能性があることを確認した.
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