研究課題/領域番号 |
21360315
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
無機材料・物性
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研究機関 | 秋田大学 |
研究代表者 |
小玉 展宏 秋田大学, 工学資源学研究科, 教授 (90282152)
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研究協力者 |
高橋 智子 秋田大学, 工学資源学部, 技術職員
滝上 元気 秋田大学, 工学資源学研究科, 大学院生
田丸 英明 秋田大学, 工学資源学研究科, 大学院生
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研究期間 (年度) |
2009 – 2011
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研究課題ステータス |
完了 (2011年度)
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配分額 *注記 |
13,780千円 (直接経費: 10,600千円、間接経費: 3,180千円)
2011年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
2010年度: 2,210千円 (直接経費: 1,700千円、間接経費: 510千円)
2009年度: 9,620千円 (直接経費: 7,400千円、間接経費: 2,220千円)
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キーワード | 真空紫外 / 励起子 / エネルギー移動 / 蛍光体 / 分光 / ダイナミクス / 増感 / エネルギー移 / エネルギー |
研究概要 |
真空紫外(VUV)励起の白色系抗体の創製に向け希土類イオンの増感を発現する新奇材料の探索をした。本研究では、ホウ酸塩(LaSc_3(BO_3)_4(LSB))、リン酸塩(Li_3Sc_2(PO_4)_3(LSP),K_3Sc(PO_4)_2(KSP),K_2CsSc(PO_4)_3(KCSP)),およびフッ化物(LaZr_2F_11(LZF))についてVUV光のホスト吸収による希土類イオンへのエネルギー移動を調べ、自己束縛励起子(STE)の生成とエネルギー移動の発現、及びエネルギー移動のダイナミクスを明らかにした。以下に得られた成果をまとめる。 (1)(LaSc_3 (BO_3)_4、(Li_3Sc_2 (PO_4)_3、K_3Sc (PO_4) _2 (KSP)、K_2CsSc (PO_4)及びLaZr_2F_11でホスト発光を示すことを見出した。ホスト発光は、バンド間遷移あるいは分子内遷移によるSTEに帰属されと考えられた。STEからエネルギー移動によるGd_3_+, Tb_3_+とEu_3_+の増感が実証された。 (2)VUV励起でLSBは315nmに固有のホスト発光を示し、BO_3^<3->基の遷移に伴うSTEに帰属される。Gd^<3+>あるいはTb^<3+>添加LSBで、Gd^<3+>とTb^<3+>の増加とともにホスト発光強度および減衰時間が減少することからSTEからGd^<3+>あるいはTb^<3+>へエネルギー移動していることを実証した。観測したエネルギー速度からエネルギー移動は双極子-双極子相互作用による移動機構で、発光強度の温度依存からエネルギー移動は熱的活性化されていることが実証された。 (3)Gd^<3+>添加LSPとKSPにおいてもVUV励起でSTEからGd^<3+>へエネルギー移動が確認され、ホスト-Gd^<3+>の移動速度を決定した。エネルギー移動機構はGd^<3+>あるいはTb^<3+>添加LSBと同様な過程で起こることを示唆した。 (4)GdPO_4 : Tb^<3+>、Sr_3Gd(PO_4)_3 : Tb^<3+>及びNa_2GdF_2PO_4 : Tb^<3+>でVUVのホスト励起とTb^<3+> 4f^8-4f^7-5d励起で.交差緩和エネルギー移動による可視緑色量子カッティング(1光子吸収2光子発光)を見出した。ホスト励起ではホスト-Tb^<3+>あるいはGd^<3+>_-Tb^<3+>へエネルギー移動する。また、Na_2GdF_2PO_4 : Eu^<3+>でGd^<3+>-E^<3+>とEu^<3+>-Eu^<3+>の有効なエネルギー移動による赤色発光を見出した、以上の結果、VUV励起でのホスト増感による新奇な青、緑、赤色蛍光体が得られた。
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