配分額 *注記 |
17,680千円 (直接経費: 13,600千円、間接経費: 4,080千円)
2011年度: 4,030千円 (直接経費: 3,100千円、間接経費: 930千円)
2010年度: 4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2009年度: 8,970千円 (直接経費: 6,900千円、間接経費: 2,070千円)
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研究概要 |
炭化水素の部分酸化反応は空気中からの酸素分離のみならず、適切な熱量を供給することで二酸化炭素の分解反応を駆動しうる。本研究では、この1)二酸化炭素回生に対応できる新規酸素透過膜材料の開発、2)薄膜型構造による酸素透過速度の向上、3)二酸化炭素回生システムの効率解析を目的としている。昨年度の研究によりTi系ペロブスカイト型酸化物が還元雰囲気下で安定な酸素透過膜となることが明らかとなったため、今年度はTi系ペロブスカイト型酸化物にドナー添加を試み、その相安定性と電気伝導性を明らかとした。SrTiO_3をホスト材料としてLa,NdをSrサイトに、Nb,MoをTiサイトに添加した試料が錯体重合法により合成された。La添加では、1150℃の低温焼成では50%Laまで、1500℃の高温焼成では30%Laまでが単相となった。なお、ドナーは高温焼成では電子生成により、低温焼成ではSr空孔生成により補償されることが分かった。これら試料中で最も高い電子伝導度は、30%La添加SrTiO_3であり、10S/cm以上の値を還元雰囲気下で発現した。また、Ruddlesden-Popper型Sr_2TiO_4にもドナー添加を施した。高温in-situ XRDと熱重量分析からSrサイトへのLa置換では、僅かにではあるが侵入型酸化物イオン量の増大が中温領域で観察された。酸素透過薄膜作製に関しては、スピンコーティング法によりナノセリア(CeO_2)を多孔質基板上に緻密に成膜できることを確認した。
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