研究課題
基盤研究(B)
インシデントレポートには、報告されない事例があることや、事例発生から報告までにタイムラグがあるという問題点がある。そのため、診療情報の多くを占めながら活用が進んでいない、テキストデータから事例を検出することを試みた。自然言語処理技術を用いて、転倒・転落事例を検出する判定規則を作成した。インシデントレポートで評価したところ、この判定規則の感度は86. 5%、特異度が97. 5%であった。実際の診療情報データでは、感度は診療経過記録、インシデントレポート、画像オーダエントリをデータ源とした場合に、特異度はインシデントレポート、画像オーダエントリで優れていた。画像オーダエントリを用いた場合、患者影響度が高い事例を、より短いタイムラグで検出でき、重大転倒事例の検出が23%増加した。画像オーダエントリ情報のテキストマイニング処理は、迅速に重大事例を検出するのに適し、インシデントレポートを補完する方法として有用であった。今後は他のインシデント・有害事象についても今回と同様の方法論が有用であるかどうか検討する必要がある。
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