研究課題
基盤研究(B)
申請者は、T細胞、B細胞、エリスロイド細胞それぞれの系列への分化途上にミエロイド系細胞の分化能が保持されるというモデル(ミエロイド基本型モデル)を提唱して来た。本研究では、このモデルの実証をさらに進めることを目的とした。ミエロイド-B前駆細胞の存在の検証については、胎生期の造血細胞においてはほぼ検証を完了し、論文作成注である。分化停止誘導培養系でミエロイド-Tという分化能をもつステージを固定した成果は報告することができた(Ikawa et al, Science, 2010)。フェイトマッピングで分化経路を追跡する実験に関しては、期間内に遺伝子マーキングに使える有用なマウス(Flt3-ER-Crマウス)の作製に成功しており、これを用いた予備実験の結果から極めて重要な知見が得られている。総合的には、計画以上の進展が得られたと考えている。
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