研究課題/領域番号 |
21390374
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
消化器外科学
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研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
中野 賢二 九州大学, 先端融合医療レドックスナビ研究拠点, 教授 (00315061)
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研究分担者 |
田原 秀晃 東京大学, 医科学研究所, 教授 (70322071)
西山 伸宏 東京大学, 医学系研究院, 准教授 (10372385)
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連携研究者 |
片岡 一則 東京大学, 工学系研究科, 教授 (00130245)
谷憲 三朗 九州大学, 生体防御医学研究所, 教授 (00183864)
桑野 信彦 九州大学, 薬学系研究院, 教授 (80037431)
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研究期間 (年度) |
2009 – 2011
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研究課題ステータス |
完了 (2011年度)
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配分額 *注記 |
17,810千円 (直接経費: 13,700千円、間接経費: 4,110千円)
2011年度: 4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2010年度: 4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2009年度: 8,450千円 (直接経費: 6,500千円、間接経費: 1,950千円)
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キーワード | TNF一α / YB-1 / CD40L / GM-CSF / 高分子ミセル / miRNA / 遺伝子治療 / TNF-α / TNF-α遺伝子 / ROS / Rac-1 |
研究概要 |
高分子ミセル型ベクターを用いて、TNF一α遺伝子を軸として免疫遺伝子や転写因子qYB-lRNA干渉の併用治療を検討し、集学的がん遺伝子治療を開発することを目的とする。TNF一α遺伝子導入でがん細胞に活性酸素産生と細胞傷害が認められ、Rac-lsiRNAで活性酸素産生と細胞傷害は阻害され、がんに高発現するRae-l1を介した活性酸素の産生がTNF一α遺伝子治療の作用機序と考えられた。腫瘍血管を標的化するリガンドの付いたRGD-hTNF一αとhTNF一α遺伝子治療で抗腫瘍効果を比較したところ、RGD-hTNF一α群が腫瘍の抑制が高かった。またACD4oL0L, GM-CSF併用群がTNF一α単独群より抗腫瘍効果が高AThlh1の指標:血中IL-2, IFN一γ濃度が高かったことからThl優位の免疫誘導が示唆された。更にAYBl-miRNANA治療は腹膜播種を有意に抑制AYB-lsiRNARNAにより血管内皮細胞にアポトーシス誘導、管腔形成能の抑制が生じ、皮下腫瘍においてもYB-lmiRNA治療により腫瘍の新生血管密度低下が認められた。腫瘍血管を標的とする汎用性の高い治療となる可能性が示唆された。マウス腹膜播種モデルの遺伝子治療で体重、血液検査で異常を認めなかった。更に、カニクイサルを用いた安全性評価は単回漸増法で施行し、臓器傷害、異常検査値を認めず、腹腔内投与での安全性が確認された。以上の結果より、高分子ミセル型ベクターの腹腔内投与による集学的がん遺伝子治療は、安全性に問題なく直接的抗がん効果のみならず抗腫瘍免疫も誘導できる治療法として期待できる。
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