研究概要 |
ポリリン酸蓄積細菌のN_2O生成能を明らかにするための基礎的研究を行い,以下の結果を得た。(1) Rhodocyclus属のポリリン酸蓄積細菌(R-PAO)は亜硝酸の好気脱窒能を有しており,その最終生成物として一部をN_2Oで放出する。一方, Actinobacteria属のポリリン酸蓄積細菌は亜硝酸の好気脱窒能をほとんど有しておらず,それ故に, N_2O生成能も著しく小さい。(2) R-PAOのN_2O生成条件を調べたところ,亜硝酸濃度や酸素分圧を低く保ち,かつ脱窒活性比を高く保つことがN_2O転換率の抑制につながる。但し, N_2O生成量制御という観点からは,それらのバランスが重要である。
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