研究課題/領域番号 |
21520515
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
英語学
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研究機関 | 東京理科大学 |
研究代表者 |
丸田 忠雄 東京理科大学, 理学部, 教授 (10115074)
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研究期間 (年度) |
2009 – 2011
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研究課題ステータス |
完了 (2011年度)
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配分額 *注記 |
2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
2011年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2010年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2009年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
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キーワード | 結果句 / 語彙意味論 / 直接目的語制約 / Theme / Theme(COL) / Theme(COS) |
研究概要 |
本研究では、John hammered the metal flat.におけるflatのような結果句にかかる従来の確立した文法制約を解体し、新たな語彙意味論的観点から代案制約を提示した。結果句にはこれまで直接目的語制約(Direct Object Restriction ; DOR)という統語条件が適用するとされてきた。しかしDORには主語が結果句のホストになるなど多くの反例がみられ、新たな説明原理が求められていた。本研究では、従来のTheme役割をTheme<COS>(=change of state)とTheme<COL>(=change of location)に下位区分して、この区分からDOR現象を再分析し、Thematic Licensing Constraint on Resultatives(TCLR)を提案した。TCLRはDORと異なり、結果句の分布を直接目的語に依拠させず、結果句とそのホストとの意味的整合性が問題となる。この点が本研究のユニークな点であり、ブレークスルーである。したがってTCLRによれば、結果句のホストは直接目的語に限定されないことになり、DORが捉えていた事実はもとより、抱えていた問題点も一挙に説明できることになる。事実、The couple waltzed to the window.のような例はTheme<COL>主語で結果句は意味的に整合するPathで許容される。また本理論から新たなデータも予測できた。The dog died stiff with rigor mortis.のような非能格構文でも、主語は結果句のホストになれる。the dogはTheme<COS>で、状態を表す結果句と整合する。さらにTLCRは概念上も自然な認可条件である。変化が「状態的」と「位置的」とに応じて結果句もそれに整合した「状態」と「Goal」になるとする陳述はごく自然な提案である。本研究は結果句の分布を説明する革新的な制約を提案した。
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