日本における農地改革は、その遂行にあたり、農民に農地改革の方針と方法を正確に伝えることが重要な課題であった。農民に農地改革について直接、伝達する手段の一つとして、ラジオ放送が使用された。ラジオ番組では、日本人・日本の農林省官僚によって農地改革への関心が呼びかけられ、農地改革は日本人の主導のもと実施されているという方針が貫かれた。農地改革啓蒙映画も、改革実施時期においては、すべて日本人によって製作された。農地改革終了後、映画製作の目的は、連合国軍による農地改革の実施とその意義を記録することへ変わった。
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