配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2011年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2010年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2009年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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研究概要 |
本科研費に関する研究については,オーブリー・マザー理論に関連したいくつかの結果を得て研究会やセミナーでこれらの結果を講演した.また,これらの結果はいくつかの数学専門雑誌に掲載された. 最初の結果は,ハミルトン-ヤコビ方程式の商オーブリー集合と最少化公式の一意性集合の関係を明らかにしたものである. 2番目の結果は,ハミルトン-ヤコビ方程式のオーブリー集合に対する比較定理を使って古典的不等式の新たな証明を与えたというものである. 3番目の結果は,リプシッツ定数を含む最適な対数型ソボレフの不等式を導いたというものである.この不等式の証明においては,あるハミルトン-ヤコビ方程式における,オーブリー・マザー理論で現れる漸近解が使われている. 4つ目の結果は, 2次のグラジエント項を持つあるハミルトン-ヤコビ方程式のコーシー問題の粘性解の漸近挙動に現れる収束率を考えている.その中で,この収束率を決める重要な要因がこのハミルトニアンの半凸性であることを明らかにした.ここで,オーブリー集合はこのハミルトニアンの半凸性と密接に関連している. 以上の結果として,オーブリー・マザー理論を使って,本科研費に関する研究は満足のいく仕事になったと確信している.
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