研究課題
基盤研究(C)
国際深海掘削計画1256Dから採取された噴出岩、岩脈、ハンレイ岩の連続的層状は中央海嶺高速拡大軸下のマグマ分化過程を知る上で重要な情報を与えてくれる。未分化なハンレイ岩の岩石溶融実験に基づいた浅部メルトレンズでの分別結晶作用モデルにより多くの噴出岩および岩脈の全岩化学組成が説明できる。約半数の岩脈試料は噴出岩試料よりも鉄含有量が高い。これら鉄含有量が高い岩脈のマグマ密度は溶岩マグマの密度よりも少し高いという計算結果を得、この事実よりこれら岩脈試料は噴出できなかったと推定される。噴出岩層序のMg#値(100×Mg/(Fe+Mg))には周期的なバリエーションが見える。このバリエーションは深度が増すと共にMg#値が徐々に増加するというものであり、これは冷却によりマグマが徐々に分化する時期と,新しいマグマが下から注入されてマグマが未分化へと一気に戻る時期が繰り返しているという考え方で説明できる。シャツキー海台は厚く(> 22 km)多様な地球化学組成の玄武岩質地殻から構成されている。地球化学データは海台には以下の4つのマグマタイプが存在することを示している:通常タイプ、低Tiタイプ、高Nbタイプ、U1349タイプ。通常タイプの玄武岩は最も古いタム山塊の溶岩流層序の約94%を構成するのに対し、より若いオリ山塊の溶岩流層序は通常ではないタイプ(低Ti、高Nb、U1349タイプ)が約57%を占める。これは海台の化学組成が時代と共に不均質になったことを示している。
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