新しい導電性透明材料としての水素化酸化亜鉛の導電現象の解明

• 研究課題/領域番号: 21560695
• 研究種目: 基盤研究(C)
• 配分区分: 補助金
• 応募区分: 一般
• 研究分野: 無機材料・物性
• 研究機関: 東京工業大学
• 研究代表者: 小澤 健一 東京工業大学, 大学院・理工学研究科, 助教 (00282822)
• 研究期間 (年度): 2009 – 2011
• 研究課題ステータス: 完了 (2011年度)
• 配分額: 4,940千円 (直接経費: 3,800千円、間接経費: 1,140千円); 2011年度: 390千円 (直接経費: 300千円、間接経費: 90千円); 2010年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円); 2009年度: 4,030千円 (直接経費: 3,100千円、間接経費: 930千円)
• キーワード: 導電性透明材料 / 金属酸化物 / 水素 / 金属-半導体転移 / 二次元電子ガス / 電気伝導 / バンド構造 / シンクロトロン放射光 / 酸化亜鉛 / 半導体-金属転移 / 表面金属化 / 接合界面 / 電荷ドナー / テトラチアフルバレン / アクリジンオレンジベース / 酸化マグネシウム / 電荷蓄積層 / 保護膜 / 光刺激脱離 / 角度分解光電子分光 / 電荷移動

研究概要

水素化による低抵抗化処理を施した酸化亜鉛表面の電子構造を,シンクロトロン放射光を用いた表面物性評価手法により検証した。その結果,水素化酸化亜鉛表面には二次元金属層が形成されること,この金属層の中で電子は自由電子的に振る舞い,きわめて高い電気伝導性が実現されていることが明らかになった。このことから,希少金属を使わない新しい導電性透明材料として,水素化酸化亜鉛が有効である事が示された。

研究成果

• [雑誌論文] 化学修飾による酸化物半導体表面の金属化 (2012)
  • 著者名/発表者名: 小澤健一
  • 雑誌名: 化学工業 巻: Vol.63, No.3 ページ: 207-212
• [雑誌論文] Electron Donor Molecule on the Oxide Surface : Influence of Surface Termination of ZnO on Adsorption of Tetrathiafulvalene (2011)
  • 著者名/発表者名: K. Ozawa, S. Munakata, K. Edamoto, K. Mase
  • 雑誌名: The Journal of Physical Chemistry C 巻: Vol.115 ページ: 21843-21851
  • 査読あり
• [雑誌論文] Comparison of the surface electronic structures of H-adsorbed ZnO surfaces : An angleresolved photoelectron spectroscopy study (2011)
  • 著者名/発表者名: K. Ozawa, K. Mase
  • 雑誌名: Physical Review B 巻: Vol.83
  • 査読あり
• [雑誌論文] Electron Donor Molecule on the Oxide Surface : Influence of Surface Termination of ZnO on Adsorption of Tetrathiafulvalene (2011)
  • 著者名/発表者名: K.Ozawa
  • 雑誌名: The Journal of Physical Chemistry C 巻: 115 号: 44 ページ: 21843-21851
  • DOI: 10.1021/jp207769x
  • 査読あり
• [雑誌論文] Comparison of the surface electronic structure of H-adsorbed ZnO surfaces : An angle-resolved photoelectron spectroscopy (2011)
  • 著者名/発表者名: K.Ozawa, K.Mase
  • 雑誌名: Physical Review B 巻: 83
  • 査読あり
• [雑誌論文] Metallization of ZnO(10-10) by adsorption of hydrogen, methanol, and water : Angle-resolved photoelectron spectroscopy (2010)
  • 著者名/発表者名: K. Ozawa, K. Mase
  • 雑誌名: Physical Review B 巻: Vol.81
  • NAID: 120006582048
  • 査読あり
• [雑誌論文] Angle-resolved photoelectron spectroscopy study of hydrogen adsorption on ZnO(10-10) (2010)
  • 著者名/発表者名: K. Ozawa, K. Mase
  • 雑誌名: Physica Status Solidi A 巻: Vol.207 ページ: 277-281
  • 査読あり
• [雑誌論文] Metallization of ZnO(10-10) by adsorption of hydrogen, methanol and water : Angle-resolved photoelectron spectroscopy (2010)
  • 著者名/発表者名: K.Ozawa, K.Mase
  • 雑誌名: Physical Review B 巻: 81
  • NAID: 120006582048
  • 査読あり
• [雑誌論文] Angle-resolved photoelectron spectroscopy study of hydrogen adsorption on ZnO(10-10) (2010)
  • 著者名/発表者名: K.Ozawa, K.Mase
  • 雑誌名: Physica Status Solidi A 207 ページ: 227-281
  • 査読あり
• [学会発表] ゴム/真鍮界面における真鍮表面の硫化過程 (2012)
  • 著者名/発表者名: 小澤健一, 他7名
  • 学会等名: 第92春季化学会
  • 発表場所: 慶応大学(横浜)
  • 年月日: 2012-03-25
• [学会発表] 光電子分光による固体表面研究の展開;基礎研究から応用研究まで (2012)
  • 著者名/発表者名: 小澤健一
  • 学会等名: 第29回フォトンファクトリーシンポジウム
  • 発表場所: つくば
  • 年月日: 2012-03-16
• [学会発表] 光電子分光による固体表面研究の展開～基礎研究から応用研究まで～ (2012)
  • 著者名/発表者名: 小澤健一
  • 学会等名: 第29回フォトンファクトリーシンポジウム
  • 発表場所: つくば国際会議場(つくば)(招待講演)
  • 年月日: 2012-03-16
• [学会発表] ゴム/真鍮界面の硫化反応過程:光電子分光による評価 (2012)
  • 著者名/発表者名: 小澤健一, 他7名
  • 学会等名: 第25回日本放射光学会年会・放射光科学合同シンポジウム
  • 発表場所: 鳥栖市民会館(鳥栖)
  • 年月日: 2012-01-08
• [学会発表] 化学修飾による金属酸化物表面の金属化 (2011)
  • 著者名/発表者名: 小澤健一
  • 学会等名: 第31回表面科学学術講演会
  • 発表場所: 東京
  • 年月日: 2011-12-16
• [学会発表] 化学修飾による金属酸化物表面の金属化 (2011)
  • 著者名/発表者名: 小澤健一
  • 学会等名: 第31回日本表面科学学術講演大会
  • 発表場所: タワーホール船堀(東京)(招待講演)
  • 年月日: 2011-12-16
• [学会発表] 光電子分光で探るゴム/真鍮界面の化学組成 (2011)
  • 著者名/発表者名: 小澤健一, 他7名
  • 学会等名: 第7回日本表面科学会放射光表面科学部会・Spring-8利用者懇談会顕微ナノ材料科学研究会合同シンポジウム
  • 発表場所: 大阪電気通信大学(寝屋川)(招待講演)
  • 年月日: 2011-11-26
• [学会発表] 光電子分光で探る金属酸化物表面: ZnO表面の古くて新しい問題を解く (2011)
  • 著者名/発表者名: 小澤健一
  • 学会等名: 第2回表面科学若手研究会
  • 発表場所: 和光
  • 年月日: 2011-11-19
• [学会発表] 光電子分光で探る金属酸化物表面-ZnO表面の古くて新しい問題を解く- (2011)
  • 著者名/発表者名: 小澤健一
  • 学会等名: 第二回表面科学若手研究会
  • 発表場所: 理化学研究所(和光)(招待講演)
  • 年月日: 2011-11-19
• [学会発表] Tetrathiafulvalene adsorption on ZnO : Impact on Surface Chemical Composition (2011)
  • 著者名/発表者名: K. Ozawa, S. Munakata, K. Edamoto, K. Mase
  • 学会等名: 11th International Conference on Atomically Controlled Surfaces, Interfaces and Nanostructures
  • 発表場所: St. Petersburg, Russia
  • 年月日: 2011-10-06
• [学会発表] Tetrathiafulvalene (TTF) Adsorption on ZnO (2011)
  • 著者名/発表者名: K.Ozawa
  • 学会等名: 11th International Conference on Atomically Controlled Surfaces, Interfaces and Nanostructures
  • 発表場所: ロシアサンクトペテルブルグ
  • 年月日: 2011-10-06
• [学会発表] 水素化による酸化物表面での二次元電子ガスの創出 (2011)
  • 著者名/発表者名: 小澤健一
  • 学会等名: 水素量子アトミクス研究会
  • 発表場所: 仙台
  • 年月日: 2011-08-23
• [学会発表] 水素化による酸化物表面での二次元電子ガスの創出 (2011)
  • 著者名/発表者名: 小澤健一
  • 学会等名: 水素量子アトミクス研究会
  • 発表場所: 東北大学(仙台)(招待講演)
  • 年月日: 2011-08-23
• [学会発表] (2011)
  • 著者名/発表者名: 小澤健一,宗像紫織,枝元一之,江森万里,杉田真理,坂間弘,間瀬一彦
  • 学会等名: 第28回フォトンファクトリーシンポジウム
  • 発表場所: つくば
  • 年月日: 2011-07-12
• [学会発表] 水素吸着ZnO表面からの光刺激水素脱離とMgO薄膜による脱離抑制効果の検討 (2011)
  • 著者名/発表者名: 小澤健一
  • 学会等名: 日本物理学会第66回年次大会
  • 発表場所: 新潟市
  • 年月日: 2011-03-26
• [学会発表] 単結晶ZnO表面へのLewis塩基分子の吸着 (2011)
  • 著者名/発表者名: 小澤健一,江森万里,杉田真理,坂間弘,間瀬一彦
  • 学会等名: 第24回日本放射光学会年回・放射光科学合同シンポジウム
  • 発表場所: つくば
  • 年月日: 2011-01-09
• [学会発表] ZnO表面へのテトラチアフルバレン分子の吸着 (2010)
  • 著者名/発表者名: 小澤健一,宗像紫織,枝元一之,間瀬一彦
  • 学会等名: 第6回放射光表面科学部会・顕微ナノ材料科学研究会合同シンポジウム
  • 発表場所: 東京
  • 年月日: 2010-12-10
• [学会発表] 酸化亜鉛表面への水およびメタノール分子の吸着:表面ミラー指数依存性 (2010)
  • 著者名/発表者名: 小澤健一
  • 学会等名: 第30回表面科学学術講演会
  • 発表場所: 大阪府吹田市
  • 年月日: 2010-11-04
• [学会発表] 酸化亜鉛表面への水およびメタノール分子の吸着:表面ミラー指数依存性 (2010)
  • 著者名/発表者名: 小澤健一,江森万里,杉田真理,坂間弘,間瀬一彦
  • 学会等名: 第30回表面科学学術講演会
  • 発表場所: 吹田
  • 年月日: 2010-09-14
• [学会発表] Surface Metallization of ZnO by Molecular Adsorption (2010)
  • 著者名/発表者名: K. Ozawa, K. Mase
  • 学会等名: 18th International Vacuum Congress
  • 発表場所: Beijin, China
  • 年月日: 2010-08-24
• [学会発表] Surface Metallization of ZnO by Molecular Adsorption (2010)
  • 著者名/発表者名: K.Ozawa
  • 学会等名: 18th International Vacuum Congress
  • 発表場所: Beijing, China
  • 年月日: 2010-08-24
• [学会発表] H-induced Metallization of Single Crystal ZnO : Dependence on the Atomic Composition of the Substrate Surface (2010)
  • 著者名/発表者名: K. Ozawa, K. Mase
  • 学会等名: 37th International Conference on Vacuum Ultraviolet and X-ray Physics
  • 発表場所: Vancouver, Canada
  • 年月日: 2010-07-12
• [学会発表] H-induced Metallization of Single Crystal ZnO-Dependence on the Atomic Composition of the Substrate Surface (2010)
  • 著者名/発表者名: K.Ozawa
  • 学会等名: 37th International Conference on Vacuum Ultraviolet and X-ray Physics
  • 発表場所: Vancouver, Canada
  • 年月日: 2010-07-12
• [学会発表] 分子吸着による酸化亜鉛表面の金属化 (2010)
  • 著者名/発表者名: 小澤健一,間瀬一彦
  • 学会等名: 第90日本化学会春季年会
  • 発表場所: 東大阪
  • 年月日: 2010-03-27
• [学会発表] 分子吸着による酸化亜鉛表面の金属化 (2010)
  • 著者名/発表者名: 小澤健一
  • 学会等名: 日本化学会第90回春季年会
  • 発表場所: 東大阪市
  • 年月日: 2010-03-27
• [学会発表] ZnO表面における水素吸着誘起金属化の表面依存性 (2010)
  • 著者名/発表者名: 小澤健一,間瀬一彦
  • 学会等名: 第65回日本物理学会年次大会
  • 発表場所: 岡山
  • 年月日: 2010-03-21
• [学会発表] ZnO表面における水素吸着誘起金属化の表面依存性 (2010)
  • 著者名/発表者名: 小澤健一
  • 学会等名: 日本物理学会第65回年次大会
  • 発表場所: 岡山市
  • 年月日: 2010-03-21
• [学会発表] ZnO表面の水素誘起金属化における表面構造依存性 (2010)
  • 著者名/発表者名: 小澤健一,間瀬一彦
  • 学会等名: 第27回フォトンファクトリーシンポジウム
  • 発表場所: つくば
  • 年月日: 2010-03-09
• [学会発表] 新BL-13A(高輝度VUV・SX分光ビームライン)専用角度分解光電子分光装置の高度化 (2010)
  • 著者名/発表者名: 小澤健一,馬場暁久,櫻井岳暁,坂本一之,菊地貴司,間瀬一彦
  • 学会等名: 第23回日本放射光学会年回・放射光科学合同シンポジウム
  • 発表場所: 姫路
  • 年月日: 2010-01-09
• [学会発表] 酸化亜鉛表面の吸着誘起金属化現象 (2009)
  • 著者名/発表者名: 小澤健一,間瀬一彦
  • 学会等名: 第29回表面科学学術講演会
  • 発表場所: 東京
  • 年月日: 2009-10-28
• [学会発表] 酸化亜鉛表面の吸着誘起金属化現象 (2009)
  • 著者名/発表者名: 小澤健一
  • 学会等名: 第29回表面科学学術講演会
  • 発表場所: 東京都
  • 年月日: 2009-10-28
• [学会発表] Characterization of Hydrogen-induced Metallic State on the ZnO Surfaces (2009)
  • 著者名/発表者名: K. Ozawa, K. Mase
  • 学会等名: 11th International Conference on Electronic Spectroscopy and Structure
  • 発表場所: Nara, Japan
  • 年月日: 2009-10-07
• [学会発表] Characterization of hydrogen-induced metallic state on the ZnO surfaces (2009)
  • 著者名/発表者名: K.Ozawa
  • 学会等名: 11th International Conference on Electronic Spectroscopy and Structure(ICESS-11)
  • 発表場所: Nara, Japan
  • 年月日: 2009-10-07
• [学会発表] 分子ドーピングによる酸化亜鉛の二次元金属化 (2009)
  • 著者名/発表者名: 小澤健一,間瀬一彦
  • 学会等名: 第5回放射光表面科学部会シンポジウム
  • 発表場所: 奈良
  • 年月日: 2009-10-05
• [学会発表] 分子ドーピングによる酸化亜鉛の二次元金属化 (2009)
  • 著者名/発表者名: 小澤健一
  • 学会等名: 第5回表面科学放射光部会シンポジウム
  • 発表場所: 奈良市
  • 年月日: 2009-10-05
• [学会発表] Hydrogen-induced metallization of the ZnO surface (2009)
  • 著者名/発表者名: K. Ozawa, K. Mase
  • 学会等名: 12th International Conference on the Formation of Semiconductor Interfaces
  • 発表場所: Weimar, Germany
  • 年月日: 2009-07-07
• [学会発表] Hydrogen-induced metallization of the ZnO surface (2009)
  • 著者名/発表者名: K.Ozawa
  • 学会等名: 12th International Conference on the Formation of Semiconductor Interfaces(ICFSI-12)
  • 発表場所: Weimar, Germany
  • 年月日: 2009-07-07