研究概要 |
イオン液体は難燃性・低蒸気圧・高導電性などの特徴により,グリーンケミストリーの観点から,将来の低環境負荷物質として注目されている.このイオン液体の応用を検討する際には基礎物性としてイオン液体の化学工学物性が必要となり,その一つに粘度がある. 本研究は広い温度範囲における正確なイオン液体の粘度測定とその温度依存性を検討することを目的として,まず, Marshらがイオン液体の粘度測定の基準物質として推奨している[HMIM][TFSI]の粘度測定293.15~353.15 Kにおいて測定し,測定装置および,測定方法の検証を行った.次に,[BMIM][BF4],[BMIM][PF6],[EMIM][BF4],[MPI][TFSI],[PP_<13>][TFSI],[PMIM][BF_4],[THTDP][Cl],[BMP][TFSI],[BMIM][I]および[BMIM][I]のイオン液体を対象に, 293.15~353.15 Kにおける粘度測定を行い,得られた実測値をVogel-Fulcher-Tammann式により相関をしたものである.
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