研究課題
基盤研究(C)
植物の葉の表面には気孔と呼ばれる小さい穴が存在し、光合成における二酸化炭素の取り込む役割を果たしている。気孔は植物の生存、大気環境の維持など、我々の生活にも大きな貢献をしている重要な器官であり、研究対象として興味がつきない。気孔はソラマメの形をした孔辺細胞2個が向かい合うことによって形成される。孔辺細胞は最初は一様な形をしているが、発達に伴いソラマメのように曲がってゆき、腹側(曲がった内側)、背側(曲がった外側)の区別がはっきりしてくる。これに伴い、細胞壁の成分や細胞骨格も背と腹で違いが生じる。本研究ではこのような1個の細胞における極性(背と腹の違い)を生じさせるタンパク質を発見し、その仕組みの解明を行った。背と腹の違いは、受容体型キナーゼと呼ばれるタンパク質が、まず孔辺細胞の背側の細胞膜にのみ存在することで生じることが明らかにした。また、背側細胞膜にのみ存在するため、特別なタンパク質構造が必要であることも明らかにした。
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http://shimane-u.org/nakagawa/index.htm