配分額 *注記 |
4,810千円 (直接経費: 3,700千円、間接経費: 1,110千円)
2011年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2010年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2009年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
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研究概要 |
植物では種間交雑はまれな現象ではない. 種間交雑は多くの場合, 交雑を起こす2種間の接触地域で起こることになるが, その環境は必ずしも同一ではなく, 異なる環境になっている場合も少なくない. 種間交雑がその後, どのような進化生物学的意義をもたらすかは交雑で生じた個体の生存力に依存すると考えられるので, 同じ2種間で生じた交雑であっても, 異なる環境下で起きた場合には交雑起源個体の生育に違いが生じて, 異なる進化生物学的結果をもたらす可能性がある. 本研究では, 自然交雑が見られる複数の種間において, 異なる環境がどのような進化学的結果をもたらすかを明らかにした. 種間交雑によって, 遺伝子の流動が異なる2種間で生じると考えられるが, そのパターンは交雑が起こっている地域と母種の位置的関係によって大きく異なった. また, 集団を形成する個体の表現型構成も交雑が起こっている地域によって, 大きく異なった. これらのことは, 同じ2種間の交雑であっても, 交雑が起きる場所によって, ことなる進化学的結果をもたらす可能性を示唆する.
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