研究課題
基盤研究(C)
タンパク質のユビキチン化(Ub化)は、生命科学のさまざまな領域で研究されている。我々は、LCを微流速化させることで、試料中に極微量しか含まれないタンパク質を正確に同定することができるLC-MS/MSシステムを開発した。また、細胞刺激に応じて形成されるシグナル伝達複合体などのタンパク質複合体を、本来の機能を損なうことなく細胞や組織から分離するための多段階精製用アフィニティータグを開発し、ウイルスからヒトに至るさまざまな複合体の機能解析に適用してきた。本研究では、Ub分子内にHisタグを組み込んだ改変Ub分子を作成し、上記LC-MS/MSシステムと組み合わせることで、基質タンパク質のUb修飾部位を効率よく同定するための手法の開発を試みた。PCR法を用いてHisタグをUbのC末端近傍に導入した様々な改変分子を作成した。これらを用いて、200を超すタンパク質のUb化部位の同定に成功した。本法は、Ub化反応の解析に有効な手法になるものと推察される。また、ユビキチンE3リガーゼの一つであるTRIM32の細胞内トラフィックを制御する機構として、cAMP依存性タンパク質キナーゼA(PKA)によるリン酸化と、これに依存する14-3-3タンパク質の相互作用を見出した。この成果は、TRIMファミリーの機能調節に関して重要な知見を与えるものである。
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