研究課題
基盤研究(C)
本研究は、先行研究である「黒毛和種筋肉内脂肪前駆細胞株(BIP)分化における網羅的遺伝子発現プロファイリング」の研究結果を発展させ、脂肪交雑の作用機序解明と遺伝子マーカーの開発を目指した。BIP分化前後で有意(P<10^<-12>)に発現量が変化した遺伝子16種(増加: 8,減少: 8)に着目し、分化誘導およびレチノイン酸(1μM RA)添加による経時的発現動態を解析した。比較対照細胞株は、脂肪細胞における栄養代謝経路の異なる非反芻動物マウス脂肪前駆細胞株3T3-L1を用いた。その結果BIPにおいて、RA存在によって発現動態が異なり、3T3-L1と発現動態が異なる遺伝子6種を同定した。またRAは、BIPの(1)中性脂肪蓄積を増大させる、(2)一価不飽和脂肪酸組成であるオレイン酸割合を増加させた。これらの知見は、BIPにおけるRAの作用機序が3T3-L1と全く異なっていることを明らかにした。BIP分化誘導後に発現増加するADFP遺伝子およびタンパク質は、RAによって更に活性化された。それらの発現パターンは、BIPと3T3-L1間で顕著な違いを示した。また、BIPにおけるADFP遺伝子のsiRNAを用いたノックダウン解析により、ADFPは中性脂肪蓄積を有意に促進させることを明らかにした(P<0.001)。以上のことから、ADFPは、脂肪交雑に有用な遺伝子マーカーの候補であると結論した。
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