研究概要 |
イヌのアトピー性皮膚炎(AD)におけるブドウ球菌エンテロトキシンの免疫学的機能解析にあたり,まず,犬の皮膚病由来のブドウ球菌を分離、同定した。その主なものはStaphylococcus pseudintermedius(SP)であり,多くはメチシリン耐性株であった。それらの株からエンテロトキシン(SE-s)を産生することが判明した。そのSE-sを大腸菌でコンビナント蛋白(rSEC-canine)を作製し,精製した後に,そのSE-sはリンパ球刺激能を有し,イヌKC-s培養細胞株であるCPEKを刺激し, TNF-α, CCL17およびCCL28-mRNA発現を誘導することから, SE-sはADを含む皮膚疾患の悪化要因となる可能性が示された。
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