研究課題/領域番号 |
21590104
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
生物系薬学
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研究機関 | 昭和大学 |
研究代表者 |
清水 俊一 昭和大学, 薬学部, 准教授 (60196516)
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研究分担者 |
石井 正和 昭和大学, 薬学部, 准教授 (30307061)
根来 孝治 昭和大学, 薬学部, 講師 (70218270)
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連携研究者 |
根来 孝治 昭和大学, 薬学部, 准教授 (70218270)
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研究期間 (年度) |
2009 – 2011
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研究課題ステータス |
完了 (2011年度)
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配分額 *注記 |
4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2011年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2010年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2009年度: 2,340千円 (直接経費: 1,800千円、間接経費: 540千円)
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キーワード | 虚血再灌流障害 / TRPM2 / カルシムイオン / 好中球 / 心臓 / 活性酸素 / Ca2+透過性チャネル / 虚血-再灌流障害 |
研究概要 |
Transient receptor potential melastatin 2(TRPM2)は、酸化ストレスにより活性化される非選択的陽イオンチャネルであり、好中球や心筋細胞に発現が認められている。本研究は、酸化ストレスや炎症反応が関わっている心臓の虚血再灌流障害にTRPM2が関与しているかどうか検討した。野生型(WT)およびTRPM2欠損(KO)マウスの左冠動脈を結紮・開放することにより心臓の虚血再灌流モデルを作製した。その結果、虚血再灌流による心筋壊死はWTマウスと比較してKOマウスでは抑制されていた。一方、虚血のみによる心筋壊死はWTマウスとKOマウスで差が認められなかった。また、虚血再潅流による心機能低下もKOマウスで抑制された。さらに、再灌流領域における好中球の浸潤が、KOマウスで抑制されていた。次に、摘出心臓の虚血再灌流障害モデルを作製し、多形核白血球(PMNs)の導入を行ったところ、KOマウス由来のPMNsを導入しても心筋壊死は軽度であったが、WTマウス由来のPMNsを導入すると著しい心筋壊死の促進が認められた。そこで、WTマウス由来のPMNsにH_2O_2とleukotriene B_4(LTB_4)を添加したところ、細胞内カルシウムイオン濃度の上昇が認められ、この上昇は好中球の血管内皮細胞への粘着に関わっていた。以上の結果から、TRPM2は心臓の虚血再灌流障害の進展に関与していることが明らかとなった。この機構には、再灌流時に好中球のTRPM2が活性化され、その結果、好中球の血管内皮細胞への粘着亢進による心臓への遊走が関与していると思われる。
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