研究課題/領域番号 |
21590146
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
環境系薬学
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研究機関 | 国立医薬品食品衛生研究所 |
研究代表者 |
菊池 裕 国立医薬品食品衛生研究所, 衛生微生物部, 室長 (10234197)
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研究期間 (年度) |
2009 – 2011
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研究課題ステータス |
完了 (2011年度)
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配分額 *注記 |
4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2011年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2010年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
2009年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
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キーワード | 食品衛生学 / プリオン / スプライシング / GPIアンカー / 選択的スプライシング |
研究概要 |
ヒトプリオン蛋白質(PrP)はGPIアンカー型蛋白質で、そのC末端で細胞膜に結合している。先に、ヒト膠芽腫細胞株T98Gはヒトプリオン遺伝子(PRNP)のエクソン2内に選択的スプライス変異を生じ、GPIアンカー欠損型プリオン蛋白質(GPI~PrPSV)を産生することを報告した。GPI~PrPSV mRNAの翻訳領域はGPIアンカーシグナル配列を欠損した230残基の蛋白質をコードし、糖鎖が無く、非イオン性界面活性剤に易溶性で、細胞質画分に産生される。選択的スプライス変異を生じたPrPSV mRNAは、培養細胞だけでは無く、低いながらヒト脳及び非神経系組織由来のtotal RNAでも発現している。本研究ではウシ角膜培養細胞株BCE C/D-1b及びヒツジ脳由来培養細胞株OA1から調製したtotal RNAを解析し、ヒトと同様に、PrP遺伝子のエクソン3内に選択的スプライシングを確認した。ヒトのエクソン2で選択的スプライシングよって生じるイントロンは、標準的なスプライスサイトGT-AGを有している。一方、ウシ及びヒツジのエクソン3で生じるイントロンは、ヒトとは異なり、非標準的なスプライスサイトGC-AGを有している。ウシ及びヒツジのスプライス変異されたmRNAの翻訳領域はGPIアンカーシグナル配列を欠損し、それぞれ260残基及び252残基の蛋白質をコードしている。また、リアルタイム定量PCRの解析で、培養細胞に加えて、ウシ及びヒツジ脳由来total RNAでもPrPSV mRNAの発現を確認した。これまでウシ及びヒツジPrP遺伝子のエクソン3では選択的スプライスイングに関する報告は無かったが、本研究ではヒトと同様にスプライス変異を生じることを明らかにした。
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