研究課題/領域番号 |
21590415
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
実験病理学
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研究機関 | 岐阜大学 |
研究代表者 |
高見 剛 岐阜大学, 医学系研究科, 教授 (70136943)
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研究分担者 |
後藤 尚絵 岐阜大学, 大学院・医学系研究科, 講師 (80444280)
鬼頭 勇輔 岐阜大学, 大学院・医学系研究科, 助教 (80444305)
齊尾 征直 琉球大学, 医学部附属病院, 准教授 (40242721)
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研究期間 (年度) |
2009 – 2011
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研究課題ステータス |
完了 (2011年度)
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配分額 *注記 |
4,810千円 (直接経費: 3,700千円、間接経費: 1,110千円)
2011年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2010年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2009年度: 2,860千円 (直接経費: 2,200千円、間接経費: 660千円)
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キーワード | TIM / M1マクロファージ / M2マクロファージ / 骨髄由来サプレッサー細胞(MDSC) / 抗原呈示樹状細胞 / GM-CSF / M-CSF siRNA / 可塑性 / 骨髄細胞由来サプレッサー細胞(MDSC) / tumor associated macrophage / M1 macrophage / M2 macrophage / siRNA / M-CSF receptor / 日ハンガリー科学技術協力 / myeloid-derived suppressor cell / mRNA / Hungary |
研究概要 |
腫瘍内浸潤マクロファージ(TIM)の由来を明らかにすべく、細胞のマーカープロフィル、産生サイトカインおよびケモカインを解析し、その抗原提示能を検討した。その結果、TIMは従来より提唱されている腫瘍抑制性マクロファージ(M1マクロファージ)、腫瘍親和性マクロファージ(M2マクロファージ)のいずれかに分けることができない、両者の性格を併せ持つ細胞集団であることが明らかになった。一方、M-CSFR siRNA+GM-CSF処理はTIMのマーカープロフィルに変化をきたさなかったが、抗原呈示樹状細胞への分化に必要な細胞内シグナル伝達分子、STAT-1、STAT-5、STAT-6の有意な発現を誘導した。しかしながら、OVA抗原特異的受容体トランスジェニックマウスを用いた検討で、M-CSFR siRNA+GM-CSF処理F4/80陽性TIMおよび未処理TIMのいずれもが抗原提示能を示し、両者間に有意な抗原提示能の差は観察されなかった。これらの結果から、TIMは浸潤した腫瘍組織内の環境に影響されてM1あるいはM2マクロファージなどの表現系を示すものであり、単球系の骨髄由来サプレッサー細胞(MDSC)と呼称されるべき特定の細胞集団ではなく、環境に反応して性格を変えうる、可塑性を保持した細胞であることが明らかになった。
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