研究課題/領域番号 |
21590995
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
呼吸器内科学
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研究機関 | 川崎医科大学 (2011) 岡山大学 (2009-2010) |
研究代表者 |
瀧川 奈義夫 川崎医科大学, 医学部, 教授 (60325107)
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研究分担者 |
木浦 勝行 岡山大学, 大学病院, 教授 (10243502)
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研究期間 (年度) |
2009 – 2011
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研究課題ステータス |
完了 (2011年度)
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配分額 *注記 |
4,550千円 (直接経費: 3,500千円、間接経費: 1,050千円)
2011年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2010年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2009年度: 2,600千円 (直接経費: 2,000千円、間接経費: 600千円)
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キーワード | 肺癌 / 発癌 / EGFR / 肺腺癌 / 遺伝子変異 |
研究概要 |
細気管支肺胞上皮癌(BAC)パターンは肺腺癌の辺縁(進展部)でしばしば認められる。その部位の上皮成長因子受容体(EGFR)関連シグナルについて検討した。胸部CT上で、すりガラス陰影を伴う肺腺癌の手術検体50例中、腫瘍径1 cm未満が6例、1-2 cmが18例、2 cm以上が26例であった。2 cm以下の小型肺癌24例中9例が非浸潤型で15例が浸潤型であった。免疫組織染色にてEGFR、pAKT、pMAPKは腫瘍の辺縁のBACパターン部位よりも腫瘍中心部に多く発現していたが、pSTAT3は逆にBACパターン部位に多く発現していた。腫瘍径2 cm以下の腫瘍では中心部のpSTAT3の発現は浸潤型より非浸潤型で多く認められた。EGFR遺伝子変異の有無ではpSTAT3の発現には差は認められなかった。EGFR遺伝子改変マウスの肺発癌モデルでは、pSTAT3は腫瘍中心部より辺縁のBACパターン部位により多く発現しており、2つの肺癌細胞株(EGFR遺伝子変異を有するPC-9、EGFR野生型のA549)ではJAK2/STAT3阻害剤(JSI-124)に対して同等の感受性が示された。以上より、BAC成分を有する腺癌の進展部位にはSTAT3が強く発現しており、STAT3の阻害によりその進展を制御できる可能性が示唆された。
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