研究課題/領域番号 |
21590999
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
呼吸器内科学
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研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
高山 浩一 九州大学, 医学研究院, 准教授 (50274444)
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研究分担者 |
原田 大志 九州大学, 大学病院, 講師 (10380619)
出水 みいる 九州大学, 大学病院, 講師 (60336021)
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研究期間 (年度) |
2009 – 2011
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研究課題ステータス |
完了 (2011年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2011年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2010年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2009年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
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キーワード | 癌 / ウィルス / 細胞・組織 / がん / ウィルスベクター / 細胞診 / 癌性胸水 / ルシフェラーゼアッセイ / GFP |
研究概要 |
アデノウィルスベクターの構造蛋白を改変した血清型5型/3型キメラアデノウィルスを癌細胞の検出用ツールとして用いた。同キメラウィルスは血清型5型アデノウィルスをベースとし、ファイバー部分のみを3型アデノウィルスに置き換えた組み換えアデノウィルスであり、これまでの研究から多種の癌細胞に対して5型アデノウィルスに比べて高い感染性を有することが知られている。今回の研究では胸水中の癌細胞を同キメラウィルスを用いて検出することにより細胞診検査の精度向上を目指した。癌細胞の検出は具体的には同キメラウィルスにCMVプロモーター下に接続したルシフェラーゼcDNAもしくはGFPcDNAの発現カセットを組み替え、感染細胞のルシフェラーゼ活性もしくはGFPの発色により確認した。希釈した血清に培養肺癌細胞を一定数混入して疑似癌性胸水を用いた検討では赤血球溶血処理を加えることで、最小10個の癌細胞があれば有意にルシフェラーゼ活性が増加し癌細胞の検出が可能であることを示した。実際に臨床検体として得られた良性胸水および悪性胸水を用いた検討では一部の良性胸水で高いルシフェラーゼ活性を示す検体があり、本法による癌性胸膜炎の診断精度は感度75%、特異度79%であった。細胞診検査結果と比較したところ、診断精度については全体に特に劣るものではないが、本法ではリンパ腫等の血液癌に対してはアデノウィルスの感染性が低いこともあり細胞診検査よりも偽陰性例が多くみられた。一方、上皮性悪性腫瘍に対しては良好な結果を示した。また、良性胸水におけるルシフェラーゼ活性高値の理由についてはGFP発現ベクターを用いた解析から、良性中皮細胞への感染がその主たる原因と考えられた。以上の結果より、癌の種類によっては癌性胸膜炎や腹膜炎の補助診断に有用であるが、腫瘍特異的プロモーターを使用する等の工夫により診断の特異度を向上させ、診断精度を改善できるものと考えられた。
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