研究課題
基盤研究(C)
本邦における末期腎不全に対する腹膜透析療法の更なる普及と長期安全性の確立のために、酸化ストレス軽減作用や抗アポトーシス効果を有する新規希少糖含有腹膜透析液を開発し、腹膜硬化モデルにおける希少糖含有腹膜透析液の有効性を検討した。初代培養の腹膜中皮を用いて、83mMのD-グルコース、83mMの10%(8. 3mM)を希少糖に置換した希少糖配合溶液(74. 7mM D-グルコース+ 8. 3mM希少糖)、5. 6mM D-グルコース溶液の各3群間で、酸化ストレスの発生とNADPHオキシダーゼp22phoxの遺伝子発現等を検討した。D-プシコースに濃度依存性(2~10%)の有意な酸化ストレス抑制効果を認め、最大抑制反応は10%含有溶液であったことより、クロロヘキシジンモデルで有効性の検討を行ったが、有意な結果が得られていない。以上より、新た動物実験モデルの作成による希少糖含有腹膜透析液の有効性に関する検証に鋭意取り組んでいる。
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