研究課題/領域番号 |
21591679
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
外科学一般
|
研究機関 | 藤田保健衛生大学 |
研究代表者 |
大江 賢治 藤田保健衛生大学, 総合医科学研究所, 准教授 (30419527)
|
研究分担者 |
内海 俊明 藤田保健衛生大学, 医学部・乳腺外科, 教授 (10176711)
|
連携研究者 |
前田 明 藤田保健衛生大学, 総合医科学研究所, 教授 (50212204)
|
研究期間 (年度) |
2009 – 2011
|
研究課題ステータス |
完了 (2011年度)
|
配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2011年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2010年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2009年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
|
キーワード | 内分泌外科学 / ストロゲン受容体 / 乳癌 / エストロゲン受容体 / HMGA1a |
研究概要 |
HMGA1aはDNA結合性転写調節因子であるが、配列特異的RNA結合性スプライシング誘導因子としての新機能をもつ。その特異的RNA結合配列を指標に標的遺伝子を検索したところ、乳癌に関わるエストロゲン受容体(ERα)が有力な候補として見つかった。ERαエクソン1の5'スプライス部位の33塩基対上流にあるRNA配列にHMGA1aが結合し、MCF-7乳癌細胞において、ERαのアイソフォームであるERα46 mRNAの発現を誘導した。HMGA1aのRNA結合を阻害する「おとり」RNAはERα46 mRNAの発現を阻害した。ERαエクソン1のHMGA1aのRNA結合部位は、偽5'スプライス部位に隣接しており、正規5'スプライス部位に結合するはずのU1snRNPがHMGA1aにより偽5'スプライス部位に捕捉されてしまい、正規5'スプライス部位の機能喪失によりERαエクソン1除外、選択的スプライシングによるERα46 mRNAの発現につながることを証明した。HMGA1aのRNA結合を阻害する「おとり」RNAによるERα46アイソフォーム蛋白の発現減少を確認し、「おとり」RNAの安定発現MCF-7細胞株は、卵巣摘出、エストロゲンペレット埋め込みヌードマウスに細胞移植したところ、移植細胞の腫瘍増殖が促進された。ERα46アイソフォームは、全長ERαのエストロゲン応答性を阻害することが知られているが、今回、HMGA1aのRNA結合を阻害する「おとり」RNAが、ERα46アイソフォームを減少させ、MCF-7細胞のエストロゲン応答性を改善した結果は、ERα陽性乳癌細胞のエストロゲン抵抗性獲得のしくみの解明につながるものと考える。
|