研究課題/領域番号 |
21591722
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
消化器外科学
|
研究機関 | 岐阜大学 |
研究代表者 |
奥村 直樹 岐阜大学, 医学部附属病院, 助教 (80422715)
|
研究分担者 |
吉田 和弘 岐阜大学, 大学院・医学系研究科, 教授 (50230727)
|
研究期間 (年度) |
2009 – 2011
|
研究課題ステータス |
完了 (2011年度)
|
配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2011年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2010年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2009年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
|
キーワード | 5FU / Oxaliplatin / FANCJ / synergistic effect / Paclitaxel / 耐性 / P-glycoprotein / OPRT / Verapamil |
研究概要 |
5FUで1年間処理することによって樹立した胃癌細胞株MKN45/F2Rを、その親株MKN45と比較検討した。耐性株MKN45/F2Rは親株MKN45と比較し5FUに対しては48倍、Paxlitaxelに対しては600倍の耐性を呈し、5FUの耐性はOPRTの発現低下、Paclitaxel耐性はP-glycoproteinの発現増加によることが去年度までに明らかになった。今年度は、抗癌剤とFanconi貧血経路の関連について検討し、そこから5FUとoxaliplatinの相乗効果について新しい知見を得た。 Fanconi貧血経路とはDNA修復に関連する経路であるが、MKN45を5FUで処理すると、Fanconi貧血経路の因子の一つであるFANCJが減少する現象を認めた。FANCJの明らかになっている機能は、1.BRCA1と結合し、DNA二重鎖切断(DSB)の修復に関与する、2.MLHと結合しInterstrand cross-link(ICL)の修復に関与する、の二つであるが、5FUは間接的にDSBを生じると言われ、oxaliplatinはその細胞障害性の作用機序としてICLを生じる。よって、FANCJは5FUとoxaliplatinの相乗効果に関連することが予測された。実際、5FUでMKN45を処理するとDSBを生じそれに伴いBRCA1が誘導され、続いてFANCJが減少した。Oxaliplatinで処理した場合にはMLH1とFANCJの結合が増加することが明らかとなった。FANCJをsiRNAにてknock downするとoxaliplatinの感受性が上昇することから、5FU処理によりFANCJが減少することが、oxalipatinの感受性を上昇させ、相乗効果を呈する、という結論に至った。
|