研究課題/領域番号 |
21592372
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
機能系基礎歯科学
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研究機関 | 昭和大学 |
研究代表者 |
宮本 洋一 昭和大学, 歯学部, 准教授 (20295132)
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研究分担者 |
高見 正道 昭和大学, 歯学部, 講師 (80307058)
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連携研究者 |
今村 隆寿 熊本大学, 大学院・生命科学研究部, 准教授 (20176499)
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研究期間 (年度) |
2009 – 2011
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研究課題ステータス |
完了 (2011年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2011年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2010年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2009年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
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キーワード | 歯周病 / ジンジパイン / 破骨細胞 / 分化 / 細胞分化 |
研究概要 |
Porphyromonas gingivalisは、破骨細胞による歯槽骨破壊を特徴とする歯周病の主要な病原細菌である。本菌が産生するシステインプロテアーゼであるジンジパインは、その切断部位から、Lys特異的ジンジパイン(Kgp)とArg特異的ジンジパイン(Rgps)に分類される。本研究では、破骨細胞分化に対するジンジパインの効果を解析した。マウス骨髄細胞と骨芽細胞の共存培養での活性型ビタミンDによる破骨細胞分化をKgpは促進した。すなわち、Kgp存在下では、生理的濃度(0.1 nM)の活性型ビタミンDによって、薬理学的濃度(10 nM)の活性型ビタミンDに匹敵する破骨細胞分化が誘導された。一方、RgpBにはその作用は認められなかった。Kgpは、LPSをはじめとする種々のTLRリガンドによる破骨細胞分化も強く促進した。Kgp存在下に形成された破骨細胞は骨吸収活性を有していた。血清存在下に、KgpはOPGを分解したが、RgpBはOPG分解活性を示さなかった。Kgpによる破骨細胞分化促進効果は、OPGの分解と相関しており、Kgpのプロテアーゼ活性を阻害することで消失した。Kgpによる破骨細胞分化促進作用は、過剰のOPG添加により減弱した。さらに、OPG欠損マウス由来骨芽細胞を用いた共存培養系では、Kgpによる破骨細胞分化促進は認められなかった。以上より、Kgpは、破骨細胞分化の抑制因子であるOPGを分解することで、破骨細胞分化を促進することが示唆された。
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