研究課題
挑戦的萌芽研究
本研究では,大規模半正定行列で表わされる不完全データから数学的に許容される完全な半正定行列を高精度,高効率に推定する手法を探求した.本最終年度は、(1)前年度に開発した手法を観測誤差と欠測を含むデータに適用し性能検証を実施し、(2)その手法を量子情報計算実験結果データに適用し、量子情報計算装置の実験動作と理論予想との合致判定法の提供を試みた。(1)開発手法の観測誤差と欠測を含むデータへの適用による性能検証容易に得られる大量データの例として、米国のNational Oceanographic Data Centerにおいて公開されている南太平洋領域の巨視的な海洋波動に関する人工衛星リモートセンシング時系列データを取り上げた。人工的に約半分を削除したデータから波高の推定を行い、原波高データと照合して予測精度の検証を行った。その結果、従来の統計的最尤推定で得た結果に比して、約3倍の精度向上を得ることができた。2)量子情報計算実験結果への適用による実験動作と理論予想との合致判定法の開発まず、量子情報計算シミュレータを構築し、人工的に実験環境の変化、実験パラメータの変化を導入したシミュレーションデータを作成した。このデータに以上により開発と性能確認が終了した推定手法を適用した。その結果、導入した種々の変化を妥当に反映する推定結果を得た。次に、量子情報計算実験の実データへの当該手法の適用を実施し、実験条件の変化を反映した推定が行えることを確認した。
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