研究概要 |
研究の2年目となる平成22年度は,前年度の成果をさらに発展させ,実際に8次元光線空間を計測し,様々な用途に利用できることを示した.さらに,プロジェクタを実際に移動させる新しい高周波合焦投影法を開発した 1.8次元光線空間の計測とその応用 前年度に試作した楕円体に外接する多面体ミラーを用いた計測システムを用いて,解像度は低いものの実際に8次元光線空間を計測した.さらに計測したデーを用途に応じて演算することにより,浅い被写界深度を実現する合成開口撮影,任意照明条件での見え方を再現するリライティング,特定の奥行きを鮮明に可視化する共焦点撮影など,様々なコンピュテーショナルフォトグラフィ技術が,同一の枠組みで説明できることを示した 2.プロジェクタ移動型高周波合焦投影法 シーンの特定奥行きを鮮明に可視化するために前年度に開発した「高周波合焦投影法」は,多面体鏡を用いることで多数の仮想プロジェクタを作り出す方式であったため,解像度が低いという問題があった.そこで,プロジェクタをロボットアームに取り付け,実際にプロジェクタの位置・姿勢を変えながらパターン投影を行うプロジェクタ移動型の高周波合焦投影法を新たに開発した.これにより,高解像度の高周波パターンを投影することが可能となり,比較的大きな被写体を対象として,より高精度にシーンを鮮明化できることを確認した
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