研究課題/領域番号 |
21650046
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研究種目 |
挑戦的萌芽研究
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
感性情報学・ソフトコンピューティング
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研究機関 | 日本医科大学 |
研究代表者 |
小野 眞史 日本医科大学, 医学部, 准教授 (80204254)
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研究分担者 |
原 行弘 日本医科大学, 医学部, 教授 (20198899)
西村 敏 日本大学, 歯学部, 助教 (70246908)
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研究期間 (年度) |
2009 – 2010
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研究課題ステータス |
完了 (2010年度)
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配分額 *注記 |
2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
2010年度: 500千円 (直接経費: 500千円)
2009年度: 1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
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キーワード | fNIRS / ドライアイ / ドライマウス / 眼不快感 / 嚥下困難 / シェーグレン症候群 / 前頭葉 / 羞明感 / 感性脳科学 / 不快感 / 近赤外線分光法 / 開瞼困難 |
研究概要 |
本研究はシェーグレン症候群のように、多臓器発症の感覚的に質が異なる複数の愁訴によりQOL(クオリティーオブライフ)が低下する状態を総合的に客観的に評価することができるか否かを目的とし、同一個人内のドライアイ様眼不快感、ドライマウスによる嚥下困難感といった異種の愁訴を他覚的に定量、比較できるのかを検討するための萌芽的研究として計画、施行された。 不快感の測定は機能的近赤外線分光法(fNIRS)を用い、負荷(タスク)実行中の前頭葉賦活化領域の増加という形で検出した。 本研究中実施における小目標としては、1)眼不快感、嚥下困難感の比較における測定、比較可能条件の設定、2)嚥下時の咀嚼筋運動が測定に及ぼす影響の評価、3)対健常人における擬似的愁訴発生時の測定と対患者測定時の比較の3項目があり、上記1)、2)のために、種々の要因から測定機器を予定機種から変更し、小型であるも前頭葉測定限局の機種へと変更した。当該機種は現時点で医療認定がとれていないため、3)対患者測定の施行ができなかった。 上記1)の健常人における比較可能な異種愁訴(眼不快感、嚥下困難感)測定の条件設定は可能であり、具体的には明室、開瞼時に顔面に風を負荷した状態での開瞼の辛さを「1」とした場合の指示された顎の運動(あいうえお、の母音の口の動き)、ならびに乾燥食品の嚥下困難感、さらには乾燥食品に水分を補充した場合の嚥下困難感を数値で自覚的愁訴とし、同時に測定された前頭葉賦活化領域数を他覚的に測定し比較することが可能であり、自覚的愁訴の変化に相関のある前頭葉の賦活化が観察可能であった。 今後は今回未完となった対患者において実際に同様な他覚、定量化の妥当性を検討し、次のステップとして、QOLの他覚、定量化の必要性は「辛さと時間の積が大きなものを低いQOLと考える」(清水哲郎、2000)という哲学からの提言をもとに、時間の積とした「量」として扱えるかを検討する。
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