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ゲル状態変化を用いた含水保存処理法の新規開発

研究課題

研究課題/領域番号 21650235
研究種目

挑戦的萌芽研究

配分区分補助金
研究分野 文化財科学
研究機関(財)元興寺文化財研究所

研究代表者

山田 卓司  (財)元興寺文化財研究所, 研究部, 研究員 (30435903)

研究期間 (年度) 2009 – 2010
研究課題ステータス 完了 (2010年度)
配分額 *注記
3,200千円 (直接経費: 3,200千円)
2010年度: 2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
2009年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
キーワード保存科学 / 自己組織化 / ヒドロゲル
研究概要

発掘された木製の遺物(以下、出土木製品とする)は、埋蔵中に木材成分が減少し、大量の水を含んだ状態で出土する。水の蒸発に伴い収縮・ねじれ・割れ等の変形が生じ、そのままでは展示や研究資料等に利用できない。そのため、出土木製品から水を除く保存処理と補強のため常温で固まる薬品を浸透させる保存処理が行われる。しかし、従来の保存処理には、劣化の進んだ出土木製品の処理で変形が生じるなど解決されていない問題も多い。特に出土木製品の変形は、水の40%以上が薬品に置き換わった時に発生しやすい。そこで、水を薬品に置き換えるのでなく、水を取り込んだままの新たな出土木製品の保存処理方法構築を検討した。
低分子ゲル化剤をキログラム単位で準備し、3cm辺の立方体に作成したアカガシの試験片(平均含水率400%)を使用し、保存処理実験を行った。ゲル化限界濃度である2%濃度(w/w)で取り上げ後変形が生じたため、30%濃度(w/w)の低分子ゲル化剤を用いて実験を行った。ゲル化後直ちに試験片をゲルから取り出すと変形したが、(1)ゲル化後真空凍結乾燥を実施すること、または(2)取り出しをゲルが安定する1か月後に行うことで、変形が起こりにくくなることが分かった。実用化に向けてゲル化安定後の試験片取り出し法や水を含むことに起因する真菌類等影響に対して改良すべき課題はあるが、含水保存処理という保存処理に対する新たな可能性を見出すことはできた。

報告書

(2件)
  • 2010 実績報告書
  • 2009 実績報告書

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公開日: 2009-04-01   更新日: 2016-04-21  

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