研究課題/領域番号 |
21651058
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研究種目 |
挑戦的萌芽研究
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
ナノ材料・ナノバイオサイエンス
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研究機関 | (財)癌研究会 |
研究代表者 |
芝 清隆 (財)癌研究会, 癌研究所蛋白創製研究部, 部長 (40196415)
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研究期間 (年度) |
2009
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研究課題ステータス |
完了 (2009年度)
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配分額 *注記 |
3,300千円 (直接経費: 3,300千円)
2009年度: 3,300千円 (直接経費: 3,300千円)
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キーワード | バイオミネラリゼーション / ボトム・アップ / 自己集合能力 / 低エネルギー / 人工タンパク質 |
研究概要 |
MolCraft法と呼ぶ独自の人工タンパク質創製技術を用いた結晶成長システムの開発を進めた。TBP-1はチタニアやシリカ、銀をミネラリゼーションするチタン、シリコン、銀結合ペプチド、またNHBP-1は、金をミネラル化する能力をもち、また、自己集合能力をもったペプチドで、いずれも癌研究会で開発された人工ペプチドである。ミネラリゼーション能力と構造形性能力を同時にプログラムした人工タンパク質を創るために、まず、TBP-1とNHBP-1 2つのペプチドを異なる読み枠にコードするマイクロ遺伝子をデザインした。このマイクロ遺伝子を、雑音(ランダムな挿入・欠失変異)を導入しながら重合し、2つのペプチドがコンビナトリアルに出現する人工タンパク質ライブラリーを作製した。得られたライブラリーの中から、TBP-1ペプチドとNHBP-1を発現するクローンをいくつか選び、その中からマクロ構造体を形成する人工タンパク質を選択することに成功した。このマクロ構造体を鋳型として、シリカ、銀のミネラリゼーション反応を起こし、そのような産物ができるかを調査した。シリカの場合は、バックグラウンド反応が高いためにはっきりした結果が得られなかったが、銀の場合、マクロ構造を被うような形で無機物沈着をおこしているような光学顕微鏡反射像が得られ、期待通りに、構造形成能力とミネラリゼーション能力を併せ持つ人工タンパク質を合成できたと考えている。この技術は、さらに、精緻な結晶構造制御や整列制御を低エネルギーに実現する人工タンパク質システムの開発へと発展する。
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