研究課題/領域番号 |
21651062
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研究種目 |
挑戦的萌芽研究
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
マイクロ・ナノデバイス
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研究機関 | 香川大学 |
研究代表者 |
大平 文和 香川大学, 工学部, 教授 (80325315)
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研究分担者 |
宮西 伸光 東洋大学, 生命科学部, 准教授 (80372720)
嶋本 聖子 香川大学, 研究推進機構, 研究員 (40448353)
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研究期間 (年度) |
2009 – 2010
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研究課題ステータス |
完了 (2010年度)
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配分額 *注記 |
3,100千円 (直接経費: 3,100千円)
2010年度: 1,400千円 (直接経費: 1,400千円)
2009年度: 1,700千円 (直接経費: 1,700千円)
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キーワード | 表面プラズモン共鳴 / マイクロマシン / 微細加工 / バイオセンサー / マイクロ・ナノデバイス / ナノバイオ / デバイス設計・製造プロセス / モニタリング / センサー / 表面プラズモン |
研究概要 |
表面プラズモン共鳴(SPR)センシング技術により、チップ表面にミクロンサイズの微細な凹凸を形成することにより、従来は出来なかった寸法による弁別を可能とし、これにより細胞の変化や薬物反応をリアルタイムかつ非修飾でセンシングする技術の提案と原理検証を行った。 1.酵母細胞の様態変化の測定。酵母細胞は時間経過に伴い様態が変化する。時間変化に伴う死滅等によって分泌物を出すため、これをチップ上の微細構造物によりフィルタ効果で選別することを試みた。酵母細胞自体は寸法が大きい(約10μm)ため検出されないが分泌物により、SPR角度が時間とともに変化することを検出できた。これにより、様態変化をモニタリングすることが出来ることを明らかにした。 2.膜細胞の薬物透過測定。本チップ上に膜細胞を張りこれを薬物が透過するか否かを、微細構造形成チップで検出することによりその透過特性の判断を行なうことを試行した。膜細胞を微細構造上に均一に形成することが困難であるためSPRの測定を行う段階までは至らなかったが、膜細胞を形成する課題等を明らかに出来た。 3.物質の凝集・脱凝集の評価。凝集のモデルサンプルとしてSGNP(金ナノ粒子に糖鎖が固定化されたもの)を用いて、凝集評価及び糖の脱凝集能評価を行った。これは、糖鎖と結合するたんぱく質(凝集素)を加えると短時間で凝集する。また、この凝集体に凝集を阻害する糖を加えると凝集が解消される。本実験では凝集素にヒマ豆レクチン、阻害糖にラクトースを用いた。その結果、フィルターSPRチップではフィルター効果によって凝集した物質は検出されなくなり、凝集の有無を判別することが可能であることが分かった。また、フィルターSPRチップを用いることで阻害糖による脱凝集の評価も可能であることを示した。
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