研究課題/領域番号 |
21651086
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研究種目 |
挑戦的萌芽研究
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
応用ゲノム科学
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研究機関 | 独立行政法人理化学研究所 |
研究代表者 |
伊藤 昭博 独立行政法人理化学研究所, 吉田化学遺伝学研究室, 專任研究員 (40391859)
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研究期間 (年度) |
2009 – 2010
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研究課題ステータス |
完了 (2010年度)
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配分額 *注記 |
3,200千円 (直接経費: 3,200千円)
2010年度: 1,400千円 (直接経費: 1,400千円)
2009年度: 1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
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キーワード | アセチル化酵素 / ミトコンドリア / タンパク質アセチル化 / ピルビン酸脱水素酵素複合体 |
研究概要 |
タンパク質のアセチル化は、核において遺伝子発現を制御する主要な翻訳後修飾である。最近、ミトコンドリアには多数のアセチル化タンパク質の存在が示唆され、アセチル化は核と同様にミトコンドリアにおいても主要な翻訳後修飾である可能性は高いが、ミトコンドリアに局在するアセチル化酵素の存在は不明である。そこでゲノムワイドなsiRNAライブラリーを用いて、ミトコンドリアに存在する未知のアセチル化酵素の同定することを目的とした。具体的には、研究代表者が同定したアセチル化ミトコンドリアタンパク質であるHMG-CoAlyase(HMGCL)のアセチル化レベルを減少させるようなsiRNAオリゴをスクリーニングすることにより、アセチル化酵素を探索した。約21,000のヒト遺伝子を標的としたダーマコン社のゲノムワイドなsiRNAライブラリーから、ミトコンドリアのプロテオーム等のデータベースでミトコンドリアに局在すると予測された1,373遺伝子についてHMGCLを恒常的に発現させたHeLa細胞を用いてスクリーニングした。その結果、ピルビン酸脱水素酵素複合体の構成因子であるpyruvate dehydrogenase α1 (PDHA1)および、dihydrolipoamide S-acetyltransferase (DLAT)のノックダウンによりHMGCLのアセチル化が顕著に低下することを見出した。興味深いことに、PDHA1あるいはDLATのノックダウンは、ヒストンのアセチル化レベルにはほとんど影響をおよぼさなかった。 本研究において、ピルビン酸脱水素酵素複合体による新規ミトコンドアタンパク質のアセチル化調節機構を示唆する結果を得た。
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