研究課題/領域番号 |
21652009
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研究種目 |
挑戦的萌芽研究
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
芸術学・芸術史・芸術一般
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研究機関 | 筑波大学 |
研究代表者 |
今泉 容子 筑波大学, 大学院・人文社会科学研究科, 教授 (40151667)
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研究期間 (年度) |
2009 – 2010
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研究課題ステータス |
完了 (2010年度)
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配分額 *注記 |
2,800千円 (直接経費: 2,800千円)
2010年度: 1,400千円 (直接経費: 1,400千円)
2009年度: 1,400千円 (直接経費: 1,400千円)
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キーワード | 日本映画 / 北米 / 改変 / 映画史 / ショット分析 / メディア交流 / 1945年 / 1985年 / 映画中 |
研究概要 |
日本映画の躍進はめざましいにもかかわらず、今日のブーム到来のまえに日本映画が海外でどのように扱われていたかの実態は、まだ本格的に研究されてはいない。じつは1985年以前の北米において、日本映画の多くは、無傷のまま公開されることはなかったのである。改変につぐ改変であり、なかには改変のうえ「外国映画として」公開された例もある。このような改変は、メディア交流史からは忘れ去られている。本研究の目的は、忘れ去られた「改変」の実態を解明することだった。 取り上げた時期は、日本映画が海外で紹介されはじめた1945年から、国際的地位を確立する1985年までの40年間であった。日本映画を受容し、改変した外国として、.戦後の日本映画に多大な影響をあたえたアメリカ、およびその隣国のカナダを取り上げた。 本研究で解明したことは、つぎの2つに要約される。 (1)北米で公開された日本映画の改変の状況を、一作品ずつ調査し、改変が「なぜ」「どのような経緯で」行われたのかを明らかにできた。そこには、現在とは異なった著作権の問題も、横たわっていた。 (2)北米で「公開されなかった」日本映画の名作は、数多いが、それらの未公開映画のグループと、改変されて公開された映画のグループの比較をとおして、日本映画の北米における戦後受容史40年(1945~1985年)を再構築できた。 この研究の成果は、論文として発表すべく、現在執筆中である。とくに、改変した当事国であるアメリカあるいはカナダにおいて、本研究の成果を公表し、彼らのレスポンスを調査したいと考えている。
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