研究課題/領域番号 |
21652050
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研究種目 |
挑戦的萌芽研究
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
日本語教育
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
山崎 佳子 東京大学, 大学院・工学系研究科, 講師 (50422340)
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研究期間 (年度) |
2009
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研究課題ステータス |
完了 (2009年度)
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配分額 *注記 |
2,700千円 (直接経費: 2,700千円)
2009年度: 2,700千円 (直接経費: 2,700千円)
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キーワード | 日本語教育 / 専門語彙 / 構文解析 / コロケーション / 多言語語彙リスト / アカデミックジャパニーズ / 使用頻度 / 検索システム |
研究概要 |
本研究の目的は、工学系留学生の研究生活を支援するための教材開発の元となる「工学系話し言葉コーパス」を構築し、工学系留学生を擁する国内外全ての教育機関、および教育関係者に資するべく、コーパスデータを元にした日本語教材開発支援として、多言語対訳付きの語彙リストの作成を行うことである。 従来の工学系日本語教材は、日本語中上級学習者を対象とした「論文読解」ならびに「論文作成」のための日本語教育が中心であった。しかし、本研究は留学生の日本における研究生活全般を包括的にサポートするという視点から、研究室内での実際のやりとりに基づいた「工学系留学生を取り巻く日本語使用の実態」を明らかにすることを目指して行った。このような視点と方法は今までにない全く新しいものである。 具体的には3つのステップに分けて研究を進めた。 ステップI:工学系の4つの分野(電気系工学、都市計画、都市環境工学、建築学)のフォーマルな場面における日本語の自然発話を音声データとして収録、文字化し、「工学系話し言葉コーパス」を構築した。 ステップII:工学系日本語教育教材の開発支援を念頭に、構築したコーパスを用い、語彙レベル、構文レベルによる言語学的な分析、発話内容における質的な分析を行った。その成果を各学会で発表した(科研報告書を参照)。 ステップIII:工学系留学生用日本語教材開発支援のリソースとして、コーパスで観察された使用頻度が高い語彙の多言語対訳語彙リスト(日本語・英語・韓国語・中国語)」を作成、公開した。また、研究成果の利用をより広く可能にするために、コーパスのデータに基づいた「文構造表示機能付き対訳語彙検索システム」を開発し、公開に向けて準備を進めている。検索システムの機能としては、日本語と英語・中国語・韓国語の対訳語彙検索、例文検索、及び例文を含む日本語文の文構造の表示が挙げられる。
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