• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 前のページに戻る

重症心身障害児の自律神経系活動とQOLとの関連

研究課題

研究課題/領域番号 21653071
研究種目

挑戦的萌芽研究

配分区分補助金
研究分野 臨床心理学
研究機関広島大学

研究代表者

岩永 誠  広島大学, 大学院・総合科学研究科, 教授 (40203393)

研究期間 (年度) 2009 – 2010
研究課題ステータス 完了 (2010年度)
配分額 *注記
3,000千円 (直接経費: 3,000千円)
2010年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
2009年度: 2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
キーワード重症心身障害児 / 心拍変動 / 交感神経系活動 / 副交感神経系活動 / QOL / ケア / スヌーズレン / 自律神経系活動 / 介護 / 24時間活動
研究概要

重症心身障害児は中枢神経系の障害がもとで運動および知能に障害が生じている症候群で,自立した生活を送ることは困難である。そのため,ケアの医療的な適切性のみならず,その快適性や生活上のQOL向上が重要な課題となっている。そこで本研究では,自律神経系活動をもとに快-不快を客観的に評価し,重症心身障害児にとって受け入れやすいケアや環境のあり方を検証することを目的とした。平成22年度は,(1)ケアの種類による自律神経系活動評価,および(2)重症心身障害児によいと言われているスヌーズレン環境の快適性評価,を検討した。なお,自律神経系活動を測定できた対象児が少なく,2つの実験ともに大島分類の1に該当する1名のみのデータである。
(1)ケアの種類による自律神経系活動評価:対象児に対して行われるケアをそれぞれ,実施前・実施中・実施後に測定した。吸入により副交感神経系活動(PNS)は低下,交感神経系活動(SNS)が増大することがわかった。歯磨きによりSNSは増大するが,PNSは変化していないこと,また髭剃り・オムツ交換・更衣では,SNS,PNSともにほとんど変化しなかった。この対象児においては,吸入が負荷のかかるケアであることがわかった。
(2)スヌーズレン環境の快適性評価:対象児をスヌーズレン環境と日常の活動室での自律神経系活動を調べた。10回反復して測定した結果,スヌーズレン室の方が活動室よりも,SNSが高くPNSが低いことが明らかになった。このことは,重症心身障害児がスヌーズレン室と日常生活との識別ができ,環境統制をしたスヌーズレン室が適度な覚醒刺激になっていることがわかる。
以上の結果から,自律神経系活動をもとに重症心身障害児のQOL評価はある程度可能であることがわかった。今回自律神経系活動を測定できた対象者が少ないことから,今後さらにデータを蓄積する必要がある。

報告書

(2件)
  • 2010 実績報告書
  • 2009 実績報告書
  • 研究成果

    (1件)

すべて 2010

すべて 学会発表 (1件)

  • [学会発表] 重症心身障害児(者)のケアにおける自律神経系活動に関する研究2010

    • 著者名/発表者名
      今村美幸
    • 学会等名
      中国四国心理学会第66回大会
    • 発表場所
      米子市
    • 年月日
      2010-11-14
    • 関連する報告書
      2010 実績報告書

URL: 

公開日: 2009-04-01   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi