ファインマン経路積分の研究を行うについて、私はファインマンが最初にこの概念を思いついた際に用いたいわゆる有限次元近似法をとった。任意の経路を時間区間を分割し、分割に応じて、折れ線で近似することによって、経路積分の近似をつくる。 そして、有限次元の積分で、停留位相法を使い、その後で時間の分割の幅を無限に小さくした極限を考えるのである。 この極限移行の際に、私が嘗て得た大次元空間の停留位相法の結果を用いて、有限次元の場合にた量が収束することを保障する。 平成21年度は (1) 有限次元の積分で成り立つ部分積分の公式を研究した。 (2) 汎関数として、経路の汎関数ではなく、曲面の汎関数め場合の研究。 に力を入れた。結果については (1) の研究は部分的には満足できる結果を得たが、 (2) の研究は、成功していない。
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