• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 前のページに戻る

高濃度に気体を溶解させた,ニュートリノ実験のための液体シンチレータの開発・研究

研究課題

研究課題/領域番号 21654029
研究種目

挑戦的萌芽研究

配分区分補助金
研究分野 素粒子・原子核・宇宙線・宇宙物理
研究機関東北大学

研究代表者

岸本 康宏  東北大学, ニュートリノ科学研究センター, 助教 (30374911)

研究期間 (年度) 2009 – 2010
研究課題ステータス 完了 (2010年度)
配分額 *注記
3,100千円 (直接経費: 3,100千円)
2010年度: 1,300千円 (直接経費: 1,300千円)
2009年度: 1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
キーワード液体シンチレータ / キセノン / 溶解度
研究概要

本年度は,長さ3mの液体シンチレータ容器を作成し,液体シンチレータ中のキセノンの飽和濃度と液深さの相関を調べた.その結果,キセノンの濃度と液体シンチレータの高さに依存せず,一様な濃度となることが分かった.この結果は,液体シンチレータ中にキセノンを溶解させた,二重ベータ崩壊実験(カムランド-ZEN実験)で,標的となるキセノンが均一に分布することを示しており,カムランド-ZEN実験で、濃度依存性に関わる系統誤差の1つを無視してよいことを示したもので,重要なデータとなった.更に,液体シンチレータ中のキセノンの飽和溶解度の温度依存性,圧力依存性を調べ,その結果をまとめた.これは,カムランド-ZEN実験で,実際にキセノンを溶解する際に,出来るだけ多くキセノンを溶解して標的数を増やしたいという要求と,飽和溶液が発泡して,検出器のパフォーマンスの劣化,特に光透過度の低下の危険性という,実際上の問題点を解決するデータである.
また,外部から加圧可能な,石英窓付き容器を作成し,液体シンチレータ中のキセノン濃度を常圧下以上に増加させ,キセノン濃度と液体シンチレータの発光量の相関を調べた.その結果,キセノン濃度が増加するにつれ,発光量が徐々に減少することが分かった.しかしこの光量の減少は,液体シンチレータ中に混合する第一発光溶質の濃度を調整することで補償出来ることが分かった.この測定では,加圧下のキセノン濃度を測定する際,常圧下ではキセノンが発泡してしまうため,直接にキセノン濃度を測定することが出来ない為,キセノン濃度と液体シンチレータ密度との間に相関があることを利用して測定したのであるが,キセノン量に対する液体シンチレータの体積膨張率∇V/∇Xを精密に測定し,これを実行した.

報告書

(2件)
  • 2010 実績報告書
  • 2009 実績報告書
  • 研究成果

    (3件)

すべて 2011 2010 2009

すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 2件) 学会発表 (1件)

  • [雑誌論文] Constraints on θ 13 from A Three Flavor Oscillation Analysis of Reactor Antineutrino at KamLAND2011

    • 著者名/発表者名
      A.Gando, et.al
    • 雑誌名

      Physical review D

      巻: 83

    • 関連する報告書
      2010 実績報告書
    • 査読あり
  • [雑誌論文] Production of radioactive isotopes through cosmic muon spallation in KamLAND2010

    • 著者名/発表者名
      S.Abe, et al
    • 雑誌名

      Physical Review C 81

    • 関連する報告書
      2009 実績報告書
    • 査読あり
  • [学会発表] KamLAND -Solar Phase-2009

    • 著者名/発表者名
      Yasuhiro Kishimoto
    • 学会等名
      10^<th> Workshop on Next generation Nucleon decay and Neutrino detectors
    • 発表場所
      アメリカ コロラド州
    • 年月日
      2009-10-11
    • 関連する報告書
      2009 実績報告書

URL: 

公開日: 2009-04-01   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi