研究課題/領域番号 |
21655017
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研究種目 |
挑戦的萌芽研究
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
有機化学
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研究機関 | 東京理科大学 |
研究代表者 |
齋藤 慎一 東京理科大学, 理学部, 教授 (80283076)
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研究期間 (年度) |
2009 – 2010
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研究課題ステータス |
完了 (2010年度)
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配分額 *注記 |
3,000千円 (直接経費: 3,000千円)
2010年度: 1,300千円 (直接経費: 1,300千円)
2009年度: 1,700千円 (直接経費: 1,700千円)
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キーワード | インターロック化合物 / 遷移金属触媒 / カップリング / ロタキサン / カテナン |
研究概要 |
本研究では「触媒反応を活用することにより、従来の合成法とは概念的に異なるインターロック化合物の合成法を確立し、これまで合成困難であった新規インターロック化合物を合成すること」を目的として研究をすすめた。具体的には様々な大環状遷移金属錯体を合成し、環状錯体を用いたロタキサンの効率的な合成法を確立し、さらに本法をカテナンの合成へと応用することを目指している。今年度は新規大環状配位子の合成、ならびに大環状金属錯体を利用したロタキサン、カテナンの合成をおこなった。 触媒部位を環内に含んだ大環状金属錯体として銅-フェナントロリン錯体を部分構造として含む大環状化合物を用い、Sonogashira型反応を行ったところロタキサンが収率よく生成できることを明らかにした。また、触媒反応を繰り返すことによりマルチロタキサンが合成できる可能性についても検討を進めた。さらに、分子内に2つアルキンを有する化合物(α, ω-ジイン)を出発原料として用い、アルキンの酸化的二量化反応を利用することによりカテナンが合成できることを明らかにした。 また、BINOL誘導体、あるいはBINAP誘導体を部分構造として持つ大環状化合物の合成に成功し、アルドール反応、Friedel-Crafts型反応などにおける触媒活性について検討を進めた。本研究を実施した結果、新しい構造を持ったインターロック化合物を容易に合成できる手法を提供することができ、インターロック化合物の化学の進展に貢献することができた。
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