研究課題
挑戦的萌芽研究
本研究で提案する、従来にはない人工核酸を活用した自己複製・増幅システムを検討する場合、二官能性モノマーを用いた機能性分子やオリゴマー合成における本質的副反応である"自己反応によるポリマーや環状化合物生成"を抑制する必要がある。本研究では、我々が報告してきたモノマーにおいてさえ高い塩基配列認識性とテンプレート鎖への結合特性を有するペプチドリボ核酸(PRNA)やペプチド核酸(PNA)モノマーの活用している。具体的には1.アジド基を有するヌクレオシド誘導体を用いた自己複製系の構築、2.アジド基とアセチレン基を両末端に有する新規ペプチドリボ核酸・ペプチド核酸系での自己複製・増幅反応の検討、3.天然DNA/RNA類似構造を有する自己複製・増幅系の構築、の3項目を論理的にかつ効率的に推進する。本年度は、まずターゲット鎖に対して高い認識性・結合特性を有し、モノマーの自己会合・自己反応を抑制する低モノマー濃度条件下でも反応進行が期待される、ヌクレオシドの5'位にアジド基を導入した新規PRNAモノマーの設計・合成を検討した。テンプレート鎖に相補的なPRNAオリゴマーの一塩基として、アセチレンを有するモノマーを導入し、主鎖にアセチレン部を有するクリックケミストリー適用オリゴマーの設計・合成を検討した。当初モノマー構造としては5'位にアジド基を、3'位にエチニル基の導入を検討した。しかし、このモノマーと相補的テンプレート鎖間ではほとんど相互作用が観測されなかった。この結果を踏まえ、ペプチド主鎖を用い、側鎖にエチニル基を導入した新規モノマー系を設計・合成を検討した。この系では相補的テンプレートとの相互作用が観測されることが明らかとなった。
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