研究課題/領域番号 |
21656036
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研究種目 |
挑戦的萌芽研究
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
生産工学・加工学
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研究機関 | 東京大学 (2010) 東京農工大学 (2009) |
研究代表者 |
國枝 正典 東京大学, 大学院・工学系研究科, 教授 (90178012)
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研究分担者 |
伊藤 幸弘 東京農工大学, 大学院・工学研究院, 助手 (80431972)
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研究期間 (年度) |
2009 – 2010
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研究課題ステータス |
完了 (2010年度)
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配分額 *注記 |
3,200千円 (直接経費: 3,200千円)
2010年度: 1,300千円 (直接経費: 1,300千円)
2009年度: 1,900千円 (直接経費: 1,900千円)
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キーワード | 放電加工 / 電極消耗 / 放電痕 / 高速回転主軸 / 静電誘導給電 / アーク柱 / 微細放電加工 |
研究概要 |
研究者らが開発した静電誘導給電法を用いた放電加工は、工具電極に非接触で給電が行える。従って、高速回転する工具電極にも給電が行えるので、従来のブラシを用いた給電方法では困難であった、数万rpmという高速回転時の放電加工特性について研究することを初めて可能にした。平成21年度に製作した最高5万rpmの静電誘導給電式の高速回転主軸を用い、平成22年度は放電加工特性について詳細に調査した。まず、加工速度については、直径125μmの微細穴加工において、従来の1000rpmの回転数の場合に比べて、50000rpmにおいて約6倍の加工速度が得られた。また、仕上面あらさが向上し、工具電極消耗が低減した。さらに、加工可能な微細穴のアスペクト比が向上し、テーパが小さな形状精度のよい加工が行えることが分かった。これは工具電極の高速回転により、加工屑の排出、対流熱伝達による冷却、強制的な放電点の分散による電極面温度の低下が促進されることが原因であると考えられる。しかし、静電誘導給電法では、放電が両極性であるため、工具電極がプラスである放電において工具電極が大きく消耗する。従って、従来のRC放電回路を用いた場合に比べて工具電極消耗率が大きいという欠点がある。そこで、工具電極がプラスである放電において、放電電流のピーク値を下げ、放電持続時間が長くなるように、放電の極性によって回路のインピーダンスが切り替わるように放電回路を改良した。その結果、工具電極の消耗が減少し、従来のRC放電回路と同等の工具電極消耗率が実現できた。
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